(五)加代が想いを遂げること

2日経っても雨は降ったり止んだりで、晴れる気配はいっこうになかった。その間に、平太と加代は必要な準備をすべて整えた。

2日目の朝、加代は人生で2度目の花嫁衣装を身につけた。

「おねえ……綺麗じゃなあ」平太は呆然と姉に見とれて言った。新雪もかくやと思わせる白無垢姿は、まるで天女のように神々しかった。

加代はなにも言わず、頬を染めてうつむいた。今日これからすることを思うと、かっかと顔が火照ってならなかった。

平太は加代を従えて歩くと、まず家の外に出た。嫁にゆくわけだから、まず実家を出るのである。そして軒下づたいに家の角をまわり、イワオを出入りさせるための、馬屋の戸口へすすむ。イワオに嫁入りするわけだから、馬屋の出入り口から入るのである。しち面倒くさいが、こうするのがイワオへの礼儀だろうということで、二人は納得していた。姉は顔をうつむけたまま、楚々と平太の後をついてきた。

馬屋の入り口に立つと、平太はイワオに声をかけた。

「さて、イワオよ、今日はおぬしの嫁になりたいという女子をつれて参ったぞ」イワオは何事かという眼で、姉弟を見返した。平太はかまわず言葉を続けた。「こちらは名を加代、我が姉ながら馬のまらに惚れ、是非ともイワオ殿と交合りたいと申しておる。かくなる上はイワオ殿、わが姉を娶り、夫婦となってくれまいか」

もちろん、イワオが拒否するはずもなかった。イワオが低くいなないたのを了承のしるしとみなして、平太は加代を馬屋に招き入れた。

「さて、おねえ」平太は加代を振り返って言った。「イワオもそろそろ年頃で、精が溜まってしようがないようじゃ。本来ならどこぞから見目よい牝馬を捜してあてがうところじゃが、イワオは日頃からよく働いてくれておるし、家族も同然。そこで、わしらに用意できる最上の牝とつがわせてやりたいと思う。おねえ、イワオの種を受けてくれるか」

「はい」加代は承諾した。「加代は、イワオ様の牝馬になります」

「イワオによい思いをしてもらうのが、第一じゃ。イワオが望むときはいつでも、どこであろうとも、相手するのじゃぞ」

「はい。わかっております

「おねえはわしらの家を出て、イワオの馬屋に嫁入りすることになるが、よいな」

「はい。加代はイワオ様のもとに嫁に参ります」

「イワオの嫁じゃから、身分はイワオと同じ、つまり家畜じゃ。以後、おねえは家の飼い馬として扱うぞ。よいな」

「はい。加代は、馬となって働きます」

「では、お父とお母にも、そう報告するがいい」

そう言うと平太は、馬屋に床机を運び入れ、その上に父と母の位牌をおいた。

「さあ、おねえ」

加代は床机の前に跪くと、父母の位牌に語りかけた。

「お父、お母」加代は言った。「加代は、これからイワオ様のところに嫁に参ります。イワオ様は家の飼い馬で、とても逞しいお方です。加代はイワオ様の嫁になって、イワオ様と一緒にたくさん馬の仕事をします。それから、たくさん馬の仔を産みたいと思ってます。加代がイワオ様の馬っ仔を産んだら、お父とお母に見せてあげたいです。お父、お母、どうか加代の嫁入りを喜んで下さい」

「ばかを言え、おねえ」平太が罵った。「身内が畜生に嫁いで、誰が喜ぶものか!! 畜生と交合るような淫売になりおって、村の衆に知れたらなんと思われることか。死んだお父とお母にも、顔向けできんぞ!! お父とお母に許しを請うがいいわ!! 詫びて、詫びて、それでお父とお母が許しくれたら、イワオの嫁にしてやるわい」

「はい……申し訳ございません。お父、お母、ふしだらな加代を許して下さい」加代は寝藁の上で、両手をついて土下座した。ちくちくと頬を刺す藁に顔を埋めると、イワオの匂いがした。細かい藁くずが、白無垢に付着し、汚した。「このとおりです。どうか、加代をお許し下さい。馬と交合ることを、お許し下さい」

「その程度で許せるものか。おねえは淫売で、畜生に等しいおなごじゃ。イワオに貰ってもらうしかないことを、お父とお母に判ってもらうのじゃ」

「はい!! お父、お母、加代はとてもふしだらな女です。馬のまらが欲しくて欲しくてたまりません。今までも、平太に隠れて、イワオのまらをしゃぶったり、イワオの放った精を浴びたりしておりました。畜生のような娘で、申し訳ありません。加代は馬の嫁になって、馬として平太の役に立ちます。たくさん馬っ仔を産んで、みんなで平太につくします。だからどうか、お父、お母、加代の嫁入りをお許し下さい。イワオと交合らせて下さい。お願いでございます……」

「おねえは、イワオのどこに、そんなに惚れたのじゃ」

「加代は、加代が惚れたのは、イワオのまらです。イワオのまらはとても太くて、長くて、大きいんです。馬のまらだから、人の男よりずっと、ずっと、すごいんです。加代は、馬のまらに惚れてしまいました。加代は、馬のまらと交合りたくてたまらないです。加代は、馬のまらと交合るために、イワオと夫婦になります。嘘でない証拠に、交合るところを平太に確かめてもらいます。間違いの無いよう、平太の手で加代の股を開いてもらいます。間違いの無いよう、平太の手でイワオのサオを指し込んでもらいます。だから、お父、お母、どうか、どうか……」

「ふん、まあ、そんなところで良いじゃろう」平太が言った。「淫売女で、しかも出戻りとあってはな。イワオが嫁にもらってくれるのは、一生の幸いじゃ。おねえ、イワオにはよおく尽くすのじゃぞ」

「はい。一生懸命、イワオ様にご奉仕いたします。」

「では、固めの盃といこうか」

平太が用意したのはだいぶ大きめの盃だったが、イワオがひと舐めすると、お神酒はほとんどこぼれてしまった。それでもわずかばかりは盃の底に残ったものがあるので、加代はそれを飲み干した。

同じ盃から飲み、イワオと加代の間には、夫婦の縁が結ばれた。

「さて、と」平太は加代のあごに手をかけ、ぐい、と仰向かせた。「家にきたこの新しい牝馬を、なんという名前にしようかの?」酒気のせいでほんのりと頬を染めた姉の顔を、しげしげと眺める。「そうじゃなあ、俺の姉にちなんで、『カヨ』と呼ぶことにするか。どうじゃ、カヨ、気に入ったか?」

「はい。どうもありがとうございます」そして加代は聞こえないほど小さな声でつぶやいた。「はやく……」

「ふん、おねえに似て、ふしだらそうな牝馬じゃな。さてと、初夜の支度でもしてやろうか」

◆ ◆ ◆

平太は盃を片づけると、床机の上に束ねた寝藁を敷きつめ、簡単ながらカヨの寝台にした。

「さあ、おねえ。お待ちかねじゃったな。おねえが畜生と交合るところは、俺だけじゃなく、お父とお母にも見てもらうぞ。嬉しいじゃろう」平太は父母の位牌をかざして見せた。「とは言え、まずはイワオにその気になってもらわねばな。おねえ、淫売ぶりの見せ所じゃぞ」

指図されるままに、加代はイワオの足下に跪いた。そして両手を差しのべると、今まで何度もしてきたように、イワオの股間を優しく撫で始めた。

何度も経験し、すっかり馴れていたイワオは、加代の愛撫に即座に反応した。黒くて逞しい逸物が、加代の手の中から隆々と立ち上がってきた。

加代はイワオのものを両手で撫でながら、その立ち上がりつつある先端に、そうっとくちづけした。そして唇を開くと、式を挙げたばかりの花嫁にあるまじき淫らな舌使いで、夫の肉柱に奉仕し始めた。成長してゆく肉棒にときおり口を突かれながら、加代は丹念にイワオを愉しませた。

「だいぶ立派になってきたのう」平太は、すぐ傍らで姉の仕事ぶりを観察していた。「ふうむ……そうじゃ、おねえ、帯をほどけ」

「えっ!? ……は、はい」

驚きを見せながらも、加代は言われるままに白無垢の帯を解いた。次いで、白襦袢にも手をかけたが、平太がそれを止めた。「いや、せっかくの初夜じゃからな。それに、それを脱いでしまっては、花嫁なのか、ただの淫売なのか判らなくなるわい」

「さあ、続きじゃ。イワオの前に座れ」

白襦袢の前をはだけたまま、加代は寝藁の上に座らされた。尻をぺったりと地べたに下ろしているため、大事な部分が直に藁に押しつけられて、むずむずした。

イワオの逸物は、既にびんびんにそそり立って、加代の目の前に突き出されている。

「さあ、いつものように、乳で楽しんでもらえ」そう言うと平太は、後ろから手をかけて、加代の白襦袢を左右に開いた。目も眩むばかりに白い乳房が、肉棒の前に放り出された。「ほうれ、イワオ、いい乳じゃろう? 俺のおねえじゃ、ぞんぶんに愉しむがいいぞ」

加代はイワオのものを掴むと、それを自分の胸に引き寄せた。引き寄せた腕にまとった白い袖が、自分がまだ花嫁姿でいることを思い出させた。その花嫁姿がはだけた乳房に、加代は馬の肉棒を押しつけ、蹂躙させた。堅くて、逞しい肉棒だった。それで乳房を掻き回し、乳首に押しつけると、淫らな悦びで体中がぞくぞくした。イワオが、深く息をついた。加代の両手の中で、彼はたぎるほどの欲望をこめて愛妻の乳房を陵辱し続けた。馬の剛健な肉棒が何度も加代の乳房を押し潰し、その柔らかい感触を舐めるように味わった。

「ああ……」思わず、吐息が漏れた。「もっと……もっと愉しませてあげる……イワオ様、ああ……平太……平太様、お願いです、加代を手伝って下さい」加代は逸物に胸を嬲らせながら、言った。「加代の乳を、寄せて下さい。イワオ様のために、加代の乳を持ち上げて下さい」

「馬がおねえを慰み者にする手伝いをしろと言うのか?」そう言いながら、平太は後ろから手を回すと、加代の乳房を掴んだ。初めて手をふれる姉の乳は、ひんやりとして、握り潰したくなるほど柔らかかった。

「握って……」加代が哀願した。「掴んで、中に寄せて下さい。イワオ様に、ぎゅっと押しつけて下さい」

姉の乳房をわし掴みにすると、平太はそれを、飼い馬の醜悪な肉棒に押しつけた。姉の形のよい乳房がいともたやすく変形し、馬のものを包んだ。その柔餅でできた谷間を、姉は馬の逸物を持って上下にさすった。平太には、自分の手がまるで他人のもののように思えた。あんなにも思慕していた姉の白乳をじかに掴んでいるというのに、この手は、その宝乳を家畜の性欲処理のために惜しげもなく捧げている。なのに、おねえの吸い付くような肌のさわり心地と、鞠のような生きた弾力のある乳房のずっしりした重量、この感触は誰あろう間違いなく自分自身のものだ。そして姉の乳房をとおして、そそり勃つ生殖器の圧倒的な逞しさが伝わってくる。その逞しいものに乳房を押しあて、押し潰し、こね回す。姉が陵辱されるほどに、イワオはさらに性器を逞しくさせていくようだった。そしてイワオが逞しくなるとともに、平太の腕の中で、姉は徐々に呼吸を荒げ、肌を火照らせてゆく。獣に欲情を募らせてゆく姉の吐息に聞き入りながら、平太はさらに加代の胸を揉み砕き、イワオを愉しませてやった。姉弟はしばし時を忘れて、奉仕に没頭した。

◆ ◆ ◆

「おねえ」平太は加代の耳元に囁いた。「そろそろ……」

「はい」加代はこっくりと頷いた。

平太は加代を床机の寝台の上に仰向けに寝かせた。

「股を開け」平太は命じた。「もっと、もっといっぱいに開け、おねえ。種付けして欲しいんじゃろうが!!」

加代はせいいっぱい、両脚を広げた。股間を開くために脚を持ち上げたので、仰向けになった蛙のような気がした。股間がちくちくし、加代は自分の大事な部位に寝藁が貼り付いていることに気がついた。

「ふん、そそが藁くずまみれじゃわい」平太が吐き捨てるように言った。「取ってやるからじっとしておれよ、おねえ」

平太は、あろうことか手に持った位牌を押しあてると、それで姉の股間をなぞり、藁くずを掻き落とした。藁くずはそう簡単に掻き落とされてくれなかったが、その理由は、掻き落とした後で位牌の先端を見ると一目瞭然だった。父の位牌は、姉の漏らした愛液で濡れていた。

「なんとはしたない女じゃ、お父をこんなにしおって!!」平太は姉を叱りつけた。「実の親の位牌じゃぞ!! こんな風に汚すなど、許されん!!」

平太は位牌を突きつけ、十分きれいになるまで、加代自身に愛液を舐め取らせた。姉は許しを請いながら、何度も何度も、自分の愛液を舌ですくい取った。

父親の位牌を清め終えると、平太はイワオを引いてきて、加代の上に馬体を跨らせた。

加代は息をのんだ。自分の上に、イワオの逞しい胸があった。視界がほとんどイワオの馬体で占領され、事実上、なにも見えなかった。持ち上げた両脚は、イワオの身体が邪魔をして、もう下ろせなかった。押し潰されそうなほどの重量感だった。イワオの呼吸音にあわせて、目の前の馬体が息づいていた。あまりにも近すぎて、自分の腹でイワオの体温が感じとれるほどだった。

「おお、こりゃあ立派な花婿じゃ」平太が感嘆の声を上げた。「見ろ、おねえ。イワオは俺の腕ほどもあるぞ」

首をねじって見下ろすと、自分とイワオの胴体の間隙から、かろうじて黒い棒が見分けられた。たしかに、長い。あれが、これから自分の中に入ってくるのだ。

平太が慎重にイワオの位置を調整して、イワオの男のしるしが加代の腹を叩くあたりに持ってきた。イワオは賢くも平太の指示に忠実に従って、必要な位置を占めると、微動だにしなくなった。

「さあ、イワオ。これがおまえの嫁じゃ。牝馬のカヨじゃ。存分に交合らせてやるぞ」

平太がイワオの駄棒を下っ腹に押しつけたので、加代は自分でも手を差しのべて、夫の逸物を掴んだ。一瞬、加代の指は弟の指に触れた。肉棒を股の間に持っていくと、淫襞がひしゃげて、内側の敏感なところが手荒く掻き回された。

「平太、お願い」興奮で荒くなった息で、加代は弟に頼んだ。「おねえを、拡げて。おねえのそそを開いて、イワオ様が入れるようにして。……お願いします、平太の指で、おねえを……」

「初夜の秘め事を、弟に手伝わせようと言うのか、おねえ」平太が答えた。「それとも、畜生と交合る罪を、弟にも着せようというのか? どっちじゃ、おねえ」

「ああ……もう」加代はもうどうなってもよいという気持ちだった。「そうです、そうです。おねえは平太の手で畜生と交合りたい……初夜のありさまを、弟やお父やお母や、みんなに見せたい……弟に見られながら、畜生と交合りたい……平太の手で牝馬にして欲しい……お願い……お願いです、どうか、どうか……!!」

「淫売じゃなあ、おねえ」いやらしい声で、平太は姉を嬲った。「実の姉が交合るところを見せつけられる、俺の気持ちにもなってくれんか、おねえ」そう言って、平太は加代の茂みに手を這わせた。その感触に、加代はやってはいけない悦びがこもっていることを感じた。「どこじゃ、おねえ。俺の手で、どこをどうして欲しいんじゃ?」

自分の手を弟の手に添えると、加代は平太を誘導した。

「ここ……ここよ、平太」

二人の指が絡み合い、加代の女の器官をなぞった。そこは溢れまくった加代の蜜で、ねっとりと濡れていた。加代は弟の指を一本ずつ動かして、自分自身の襞に配置した。

「さあ、開いて……そう、押しつけるように、そうよ、そうやって欲しいの、平太……ああ、おねえ、開かれたのがわかるわ」

二人の指で押し開かれた蜜壺は、もはやとどめるものもなく、愛液を滴らせた。平太の指がもの珍しそうに姉の襞をまさぐり、加代の指を愛撫した。

「おねえ……」

加代はなにも言わず、指と指を絡めた。弟の指と戯れながら、しかしもう一方の手は、しっかりとイワオのものを握りしめていた。

「平太の指……」加代は言った。「もう少し、濡らして……」

指の先が、加代の入り口をなぞり、愛液をすくい取った。それから指の関節が、同じようになぞっていった。「駄目、まっすぐ伸ばしたままでいいの」加代は教えた。「付け根まで、濡らすといいわ」

何本かの指が、何度か加代を蹂躙した。付け根のほうを濡らすとき、平太は指を開いたり、曲げたりした。姉をいたぶる方法を、平太はよくわかっているようだった。姉弟の線を紙一重で越えずにどこまでいけるのか、二人は試し続けた。加代はなにも言わず、息一つ漏らさずに耐えた。蜜が溢れ、平太は指をたっぷり濡らしてしまった。加代はもっと蹂躙されたいとも思ったが、しかしこれ以上、夫を待たせるわけにはいかなかった。

「もう、大丈夫……平太、おねえを開いてちょうだい」

平太のぬるぬるした指が、再び加代の襞を押さえ、押し開いた。「もっと……もっと開いて」平太の指に力がこもり、加代は限界まで恥部を拡げられた。「どう? ……おねえがどうなってるか教えて、平太」

「……ずっと奥の方が見えるぞ」平太の声は緊張でしゃがれていた。「ぬらぬらしてるみたいだな」

「女の中を見られて、おねえは今、恥ずかしさで死にそうじゃ」加代は言った。「でも、まだ……もっと開いておくれ、平太……もっと」

「こんなに開いたら、裂けてしまうぞ、おねえ」

「いいから」加代はそそのかした。「裂いてしまってもいいから……おねえは、それでもいい。だから、もっと開いて!!」

弟の指が力強く、加代を引き延ばした。「あ……っ」一瞬、呻いて、加代はすぐ言葉を続けた。「もっと開いても大丈夫だから、平太、やって」無理だと思ったが、無理を越えたかった。「おねえを裂いて、平太」

「これ以上は、できん」平太が言った。「俺の指が、開かん」

「そう……」加代の指も、ここまでが限界だった。「ありがとう、平太。おねえは、平太に手伝ってもらって、とっても嬉しいよ」そして次の段階に進むべく、もう一度、平太に懇願した。「さあ、平太、一緒にイワオのサオを持ってちょうだい。おねえは、旦那様をお迎えしないといけないから」

平太の手が、馬の肉棒を掴んだ。加代は平太の手を探すと、一緒に掴んだ。弟の指が一瞬、こわばったが、すぐに姉の指に絡めてきた。二人は一緒にイワオの逸物を握り、姉の股間へと導いた。

肉棒の先端が加代の股にとどくと、上から下へとさがっていった。豆をかすめたとき、加代は雷に打たれたかと思ったが、声はあげなかった。二人はイワオのものでしばらく加代を虐めて楽しんだ。自分の下にいる牝馬がだんだん呼吸を荒くしていくのをみて、イワオが、ふん、と大きな息を吐いた。

とうとう、イワオの先端が、加代の入り口を探し当てた。それはとんでもなく巨大で、それを受け入れるのは、平太の握り拳を突き入れられるのとそう変わらないように思われた。

「旦那さま……」なぜだか、声が震えた。「どうか……加代を、旦那さまのものにして下さい!!」

ぐうっ、とイワオのものが押しつけられてきた。「ああ……っ」堂々たるイワオの馬体を見上げ、加代はさらに、夫のものを自分に押しつけた。めりめりと、肉が裂ける音が感じられるようだった。加代は大きく、ゆっくりと息をすると、下半身の力をぬいて楽にしようとした。

「イワオが……入るぞ、おねえ」

平太は喰らいつきそうな視線を姉の股間に注いでいる。

「あっ……くうぅっ!!」

ずぶり、と塊がのめり込んだ。裂けそうだった。だが先端が入ってしまうと、加代に抵抗するすべはなかった。それは堅くて無慈悲な肉の杭だった。

「ひぃ……あぁ……旦那さま……ああぁーーーっ!!」

イワオは妻にたいして容赦しなかった。肉棒は、イワオが望むだけ加代の中へと埋没していった。先端が子宮の入り口を突き上げ、もう一度突き上げて、止まった。溶岩のように熱い柱が、加代を内側から突き抜けようとしているようだった。

ついに、畜生とつがってしまった。嵐のような感覚の中で、加代ははっきり悟った。馬の生殖器は受け入れられ、奥深くまで結合している。もはや女主人と家畜の関係ではない。夫と、その牝馬になったのだ。加代は一生をかけてこの馬に奉仕し、貞節を捧げ、交合って仔種を受けねばならない。

◆ ◆ ◆

「あぁぁ……」加代は馬体にすがりつき、すすり泣いた。「旦那さま……お慕いいたします、旦那さま……」

それでもなお、絡み合った平太の指の存在が、加代をさらに駆り立てた。加代はかすかに、それからゆっくりと尻を持ち上げ、くねらせた。

「ああ……駄目……もう、駄目」啼きながら、加代は尻を振った。「旦那さま……イワオ様……お願いです、もっと奥まで加代を突いて下さい……旦那様のものを、根本まで埋め込んで下さい!!」

襞を押し開いている平太の指を導いて、もう拡げている必要はないのだということを、加代は示した。弟の指が尻のほうの入り口をかすめたので、加代は穴を開いて見せた。弟の指はすでに充分、濡れているはずだった。平太は、もちろん姉をいたぶる機会を逃さなかった。しかも二本そろえて使ってきた。

「ああぁーーっ、駄目ぇーーっ!!」加代は背中をのけぞらせて、さらに尻を振った。「駄目、駄目、お願いだから、平太……おねえは今、イワオと……最中だから……虐めないで、お願い……ああっ!!」

平太はそろえた指をぐうっと根本まで挿し入れ、これでもかとばかりに姉の菊花を掻き回した。加代は弟の指を締め付け、それからあきらめたかのように緩めて、もう一度締めた。楽しかった。弟は誘われるままにもう一度、そしてさらにもう一度と、姉をいたぶった。

「淫売の牝馬が……!!」平太は楽しそうに姉を罵った。「おねえ、あんなあからさまな誘いをかけておいて、許してくれだと? 初夜の真っ最中だというのに、弟にまで誘いをかけおって。このあばずれが!! 見ろ、馬のまらをこんなに深くまでくわえ込んで……罰当たりが!!」

平太は加代の股間に顔を寄せ、結合部分をたっぷりと鑑賞した。そこではイワオと女が、つまり加代と馬が交合り、深く、しっかりと結ばれていた。加代の股の中心から、異形の色と形の肉棒が生え、馬の股間まで続いている。血を分けた姉と、獣が、互いの肉と肉をひとつにした現場だった。そしてそのずっと内奥で、家畜の種が実姉の子宮に送り込まれるのだ。今、おねえの肉はイワオのものをくわえこみ、きゅうっ、と締め上げている。容易なことでは外れそうになく、それどころか微かに蠕動をくり返しつつ、より緊密に結びつこうとしているかのようだ。

「よりによって、けだものなんぞと交合りおって!!」交合っている部分を注視したまま、平太は難詰した。「淫売めが!! おねえなんぞ、もう、人ではないわ!! 馬じゃ、畜生じゃ!!」

「ごめんよ……ごめんよ、平太」加代には謝罪するしかなかった。「おねえは、畜生じゃ。畜生と夫婦の盃を交わして、畜生と交合ってしもうた。ごめんよ、平太。おまえのおねえは、畜生女じゃ」加代はさらに尻を振り、平太の指に肛門を責めさせた。イワオの肉棒が、もっと入りたがって、子宮を突き上げた。加代はいなないた。「ああぁーー、もっと……お願い!!」

「もっと、だと?」平太は加代の尻をいたぶりながら、言葉でも姉を難詰した。「おねえ、イワオと交合るのがそんなに嬉しいのか? 馬と交合るのがそんなにいいのか?」

「いい!! とっても、とっても、いい!!」

「人よりもいいのか? これからもう一度、選び直せるとしたら、どんな相手でも選べるとしたら、おねえが選ぶのは人か? 馬か?」

「馬!!」

「“イワオ”とは言わなかったぞ。それでも、馬か?」

「馬!! ぜったいに、馬じゃ!! 馬の中でなら、イワオじゃ!!」

「やってはいかんことだぞ、おねえ。お天道さまにバチをあてられるぞ。世の中の、誰にも顔向けできん淫売になるのだぞ」

「いかんことでも、いい!! バチがあたっても、いい!! 淫売でも、いい!! おねえは馬が好きじゃ!! イワオが好きじゃ!! 何度生まれ変わっても、イワオと交合りたい!! イワオと夫婦になりたい!!」

ぶるるるっ、とイワオが低くいなないた。猛り狂う獣欲を御しきれず、彼は微かに蠢かせた腰の動きで新妻をずしりと突き上げた。その突きに堪えきれず歓喜のこもった嬌声を新妻が洩らすと、イワオはあからさまに満足げな息を吐いた。

加代は蛇のように腰をくねらせ、夫と弟を楽しませ続けた。夫は逞しくて容赦のない巌だった。弟は可愛くて陰険な悪魔だった。二人とも、加代をいたぶることだけを考えているかのようだった。加代はいたぶってもらうことだけを考えた。

夫は、加代のもっと深くを求めてさらに潜ってきた。その逞しさ、凛々しさに、加代はびりびりと酔いしれた。イワオこそ、真のオスというものだ!! 人間の男など、屑でしかない。馬という高貴な存在に愛されるのなら、家畜の身分は望むところ。イワオの種付け牝馬になれたのは無上の幸せだ。加代は腰を振り、夫の馬体をやさしく撫でた。

◆ ◆ ◆

やがて、ついにその時がきた。加代は、夫の肉体を一瞬の緊張がはしり抜けるのを、感じた。

「あぁ……あ、あーーーーーーーっ!!」

彼のいきつくところに合わせて、加代はかろうじて抑えていたすべての歓喜を解放した。下腹部の奥で、火柱が激しく脈打っていた。熱い溶岩が加代の子宮を灼き、逆流して膣からほとばしっていく。そして、そうやって姉の胎が獣の子種で満たされる瞬間を、弟の眼がくい入るように見守っていた。

もう戻れない、と加代は思った。自分の胎内は家畜の精で汚されてしまった。その一部始終を、弟の眼は確認している。自分はもう人ではない。家畜……家畜の牝なのだ。弟にとっても、イワオにとっても。

加代は両脚をイワオの胴体に回し、しっかりと巻きつけると、尻を押し上げて馬のものをもっと深く呑み込んだ。夫の子種を、一滴も無駄にしたくなかった。それでも熱湯のような精液は股間から溢れ、尻を濡らしてしたたり落ちた。加代はすすり泣いた。

「中で、どっく、どっくと、出ておるなぁ」

平太が、確認するように言った。

「おねえの中で、イワオが出しておる……間違いない。俺の指にも伝わってくるぞ。馬の仔種を受けておるな、おねえ」

「そうじゃ……その通りじゃ。おねえは今、イワオの種を注がれてるところじゃ!!」加代は認めた。

「嬉しいか? 馬の、畜生の仔種を注がれて、嬉しいか、おねえ?」

「嬉しい!! おねえは、馬の仔種を受けて、とても嬉しい!!」

「孕むぞ、馬の仔を」

「それでもいい……孕むまで交合りたい……交合った証に、馬の仔を産みたい!!」

「この淫売が!!」平太は嬉しそうだった。「おねえなぞ、畜生の種捨て袋にしてやる!! 村中の家畜と交合って、種を注いでもらうがいいわ!! 馬でも牛でも、年中、けだものの仔を孕んでいるがいい!! ほれ、もっと尻を振ってイワオにお仕えしてみろ!! イワオの種をもっと注いでもらえ!! おねえの子袋を馬の精でいっぱいにするがいい!!」

馬の気を鎮めるためにあてがわれた、ふしだらな牝。それが自分だ。イワオと交合らせるためだけの淫売なのだ。実の弟に命じられれば、どんな畜生とでも交合る女。種付け用の牝馬。

だから、加代はもっと淫らに尻を振った。夫にもっと愛して欲しかった。馬ならではの、巨大で、剛直な性器で蹂躙して欲しかった。

だが夫の欲望はもはや萎えかけていた。溜まりに溜まった性欲は変態の女主人の肉体で満足してしまった。精液を垂れ流しているメス猿など、すでに興味の対象ではなくなりつつあった。

ずるり、とイワオの肉棒が引き抜かれていった。あとには馬の精液をこびりつかせた穴があるだけだった。夫が去ったあとの惨めな有り様を、ただ弟の視線が観察しつづけている。

「は……あぁ……」

加代は思わず吐息を漏らした。それほどに、夫が出て行った後の空虚感は巨きかった。

イワオのものが抜けて、とろとろと馬の精が流れ出している股間に、平太が顔を寄せた。加代は、そっと両手をさしのべて、弟の頭部を股間に押し当てた。すぐに、平太の唇と舌と指が、汚れきった姉の秘部を弄りはじめた。

婚儀の宴は、まだ始まったばかりなのだ。



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