前の嫁入りの時にも、この姿は一度、見ていたはずだ。

だが、あのとき、俺はまだまだ子供だった。おねえの本当の美しさが、わかっていなかった。いや、あのときから、おねえの美しさに気がついたのかも知れない。


今は違う。

今は、おねえの美しさが、充分わかる。恥ずかしげに伏せた目に隠れた、黒い瞳。紅で彩られた、柔らかそうな唇。そして、着物を内から押し上げている、あの乳房は、幾重にも重なった布地をとおしてさえ、その柔らかさがわかる。くびれた胴につづく尻はまろやかで、その奥へとさし込まれる手を、いや何かを待っている。


自分が勃ちあがってくるのを、押さえられない。一張羅の袴を、突き破ってしまいたいくらいだ。

いっそ、ここで犯してしまおうか。花嫁姿のおねえを、仲人の俺が奪ってしまおうか。土間に押し倒して、白無垢を土で汚し、俺の精で胎をいっぱいにしてやろうか。弟の子を産むのが望みだと、言わせようか。