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2003/08/24(日)

せっかく不定期更新になったことだし1週間ほど放置してみた。それで何が変わったかというと、何も変わりはしなかった。更新してないから変わるわけないんだけど。しかし日常が若干楽になったような気はする。まあ、長期休暇みたいなものか。

日常が楽になった、というのは偽らざる感想だが、それは不定期更新だけが原因ではない。ずぅーーーっと抱えてきた新作(「新人研修」)をアップできた、というのも、かなり大きい要因のようだ。とりあえずアップしちゃったので、「ここで一息ついてもいいよ」という気分だ。未完成なままアップしちゃったので、そのうち手を入れて完成にこぎつけなくてはならないとは思う。が、とりあえず今のところは、楽である。

「妄想断片の倉庫」も更新せず、新作で頭を悩ますこともなくなって、おかげで私の脳内妄想プロセッサの負荷は激減した。それまではCPU使用率が 90% くらいをキープし続けていたのに、いきなり 5% くらいに落ち込んだような感じ。自由ってこういう気分なんだなあ、と両手を広げてくるくる踊りまわりたいような……踊らないけど。

もちろん、普通に日常を送っていても様々な妄想が湧いてくることはある。日常生活の中で「あ、これは「妄想断片の倉庫」のネタに使えるな」と考えることもある。しかし、それを文章化しなくてはならない、というプレッシャーはない。ものにならなくても良い。考えっぱなしでも良いのである。これは、楽だ。

書かないことがそんなに楽だというなら、いっそサイト自体やめちゃえばいいだろ、と言われそうだが、やめる気はない。理由はいろいろあるが、サイト自体への思い入れがあること、そのうち再び書きたい話が出来たとき発表する場を残しておきたいこと、の2点が大きい。たとえて言えば「離婚する気はないけど、別居している夫婦」のようなものだろうか。違うか。夫婦でありつづけるために別居する、というのと同じように(って本当にそういう理由で別居している夫婦がどれだけいるのか知らないが)、サイトを運営し続けるために不定期更新なのだ、と言ってみるテスト。

「あなたはサイトと結婚している」と言われかねないことに、今、気がついた。よくわからないが、それは何かイヤだ。

あ、「コレクション・アイテムとして保持する」という理由もあるかも。

サイトを運営し始めてもう1年2ヶ月が経つわけだが、この間にわかったことをいくつか書いておこう。

まずもっとも重大な問題として、「予告するとダメ」ということがわかった。去年の8月末にも新作のアップを断念しているが、このときも「新作を書いている」ということを事前に言ってしまったせいで、以後それがプレッシャーとなり、筆のすすみを阻む要因になったようだ。「書く」ということを言ってしまうと、それはほとんど「約束」のようなものになってしまう。別に誰かと「約束だよ」と確認しあったわけではないが、私の心の中で「言った以上は守らないとなぁ」というプレッシャーが形成されてしまうのだから、しかたがない。

単に「書く」というだけの約束ならまあ大したことはないかもしれないが、どうも私の場合、よけいな気を回してしまうようだ。書くと予告したということは、読者に期待させているということでもある。期待させた以上は、それに見合った質の作品を出したい。これがプレッシャーの核になる。

と書いてて気がついたんだが、これって要するに「見栄をはっている」だけだよな(-_-;)。

そうか、俺が見栄っ張りなのが良くなかったのか。あえて言うなら「俺の力量なら、もっとすごいのを……」という意識もあったかもしれんな。もう少し謙虚に生きよう。

もう一つわかったこと。これは「妄想断片の倉庫」の更新に絡んだことだが、「更新頻度が高すぎるとダメ」ということがわかった。単なる覚え書き程度なら毎日でも構わないのだが、そこそこのネタを掘り起こして文章化して、ということになると負担が大きすぎる。特に妄想関連。

更新が頻繁に過ぎると、とにかくありとあらゆる事をネタにして書かねばならなくなる。本来なら「思いついたことがあるから書く」というものだったはずなのに、「書くために何かを思いつく」という、本末転倒なことになってしまう。そしてさらに、本来ならじっくりと妄想を育て上げ、それなりのいやらし〜物語に仕立て上げられるはずのアイディアでも、中途半端なまま書き捨てることになる。ますます本末転倒だ。

ついでながら、ネタが無くなってくると「新作を手がけている」などということをつい、ポロっと書いてしまう。そしてプレッシャーになる。プレッシャーのせいで新作の進みが遅くなり、遅くなったということを書き、遅れた上に質が低いのでは体裁が悪いのでより高品質のものを……まるで見本のような悪循環が発生する。

余裕は必要だ、ということがよくわかった。

そして「予告しない」ということを実践する以上は、「基本は奇襲攻撃」である。いっさい何も言わず、何をやってるかを気取らせず、いきなり背後からがつんと殴る。で、逃げる。これが基本だ。うむ。

でも大抵のサイトはそういう更新の仕方してるんじゃないのかなぁ。わざわざ「奇襲攻撃」って名付けるほどのものか。

不定期更新が基本になると、「妄想断片の倉庫」の一覧ページの表示方法も見直さないといかんな。いままでは日付が空いたところを空行にしていたが、不定期更新だと日付が空くのが普通だから、このままだと1行ごとに空行が挟まることになりそう。9月以降は空行を抜いてしまおうか。でも9月の更新自体、無かったりして……。


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