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2002/10/11(金)

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スチュワーデスと犬、というのはどうだろう。

まあ、似たようなことをついこの前にやったが。しかし、スチュワーデスが勤務中に犬と……などというシチュエーションなど、あり得るものなのか。うむぅ。

そう思ったからには、やって見なくてはなるまい。たとえば、こんなのはどうだ。


どこかで犬の鳴き声がしていた。

フライトが始まって1時間ちかく経つ。着陸の準備に入るまであと30分そこそこだろう。乗客の誰かが、犬を連れているのかもしれない、と亜美は思った。もちろん、犬はクレートに入れられて、機体後部の隔壁貨物室(バルクカーゴ)に積み込まれているはずだ。それにしても、まるですぐ近くにいるような声の大きさだが……。

「機体の構造のせいなのよ」3年先輩の犬持さんが教えてくれた。「普通、バルクカーゴっていうのは客室から離れたところにあるものなの。飛行機の尻尾のほうね。客室との間には普通の貨物室があって、バルクカーゴとは完全に隔絶しているわ。でも、この飛行機はちょっと違う設計になっていて……客室のすぐ後ろにバルクカーゴがあるのよね。だから、そこに犬が積まれていると声が聞こえることもあるわ」

「そうなんですか……でも、どうしてこの飛行機だけ、そういう構造になっているんですか?」

「あら、この機体だけじゃないわよ。といっても、現時点ではこの機体だけしか存在しないけど。でもこれからは、こういう構造の機体が増えるはずよ。ええと……」ちょっと考え込んで、犬持さんは言った。「たしか、与圧システムの関係だったと思うわ。ほら、バルクカーゴってペットを載せることもあるから、客室と同じように与圧しなきゃいけないでしょう。でも普通の貨物室は与圧していない。だから結局、客室用とバルクカーゴ用に与圧システムを準備しないといけないわけ。それだとコストがかかるから、この機体ではバルクカーゴを客室のすぐ後ろにして、1つの与圧システムで両方まかなえるようにしてあるのよ。温度調節なんかもいっしょね。そのかわり、貨物室の積載量はちょっと減るけど」

すとーん、と機体が落ち込んだ。エアポケット!?

「きゃああああっ!!」誰かが悲鳴を上げた。

飛行機はすぐに安定を取り戻したが、不安に駆られた乗客たちをなだめるために、亜美たちはしばらくてんてこ舞いだった。

ようやくひと段落ついたところで、亜美はまた犬の鳴き声に気がついた。なんだか、さっきと違うところから聞こえるような気がする。聞き続けていると、その鳴き声は初め左の方から、しばらくして右の方からする。別の犬がいるのだろうか? いや、なんとなく同じ犬の声のように聞こえるが……。

「ええっ? まさか……」先輩は怪訝そうに言った。

だが、確かに鳴き声の場所が変わる。しばらく聞いていて、先輩もそれは認めたようだった。

「さっきエアポケットに入ったとき、クレートが開いちゃったんでしょうか?」亜美は言ってみた。

「あれくらいで開いちゃうようなら、不良品のクレートだわ」

飛行機で犬を運ぶときは、クレートという檻に入れて載せる。クレートはある程度の大きさ(犬が中で立ったり、体の向きを変えたりできるくらい)があって、それなりに頑丈でなければならない。勝手に開いてしまうなどということは、無いはずだった。はずだったが……。

犬持先輩はしばらく機長となにか話していた。やがて話が決まったらしく、戻ってくると亜美に言った。

「普通はやらないんだけれど、念のためにバルクカーゴの内部を調べることにするわ。あなた、行ってくれる?」

「はい」

バルクカーゴへは、客室部分最後尾の扉を使えば、いちおう行くことは出来るようになっている。亜美は扉のロックを外し、開いて、中に入った。すぐに扉を閉じる。

中は予想以上に狭かった。貨物室自体が狭いこともあるが、ぎっしりと積み上げられた荷物のせいで、ほとんど息が詰まりそうな状態だ。荷物は、多少の揺れで崩れたりしないよう、がっちり固定されている。が、狭いことに変わりはない。

荷物の間の肩幅ていどの通路を歩いて、亜美はバルクカーゴ内を調べることにした。確かに、なにか物音がする。犬特有の、はっはっはっ、という荒い呼吸が聞こえた。どこだろう?

通路のT字状になったところで、亜美は犬を見つけた。やや大柄で、毛がふさふさしている。床にうずくまって、不思議そうに亜美を見上げていた。お姉さん、だぁれ? と問いかけているような視線だった。おとなしそうな犬だ。

「あらぁ、やっぱり、外に出てたのね」

亜美はしゃがんで、そうっと頭をなでてやった。犬は逃げなかった。人見知りしないたちのようだ。周囲を見渡すと、半開きになったクレートがあった。やはり、クレートが開いていたのだ。

とりあえず、犬をクレートに戻さなくてはならない。

「さ、自分のおうちに帰りなさい」

亜美は立ちあがると、自分もクレートのほうへ歩きながら犬を呼んだ。

「ばう!」

ひと声吠えると、犬はとっとこと亜美についてくる。素直だ。亜美は思わず、微笑んだ。こんなかわいい仔なら、自分も飼いたいくらいだ。

「さあ、入って」

亜美はクレートの扉を大きく開いて、犬を誘った。大型犬用のクレートらしく、高さが亜美の腰あたりまである。奥行きもけっこうありそうで、うずくまれば人間だって入れそうな大きさだ。

「くぅん?」

犬は無邪気な目で亜美を見上げた。ぼくに何かしてほしいの?

「おはいり!」亜美はちょっと厳しい声で言ってみた。

「ばう!」ぼく元気だよ!

なんだか、意思の疎通が上手くいっていない気がして、亜美は頭を抱えた。こういうとき、どうしたらいいんだろう? 飼い主なら、ひと声命令するだけでクレートに入れられるのかも知れないが、亜美は今日会ったばかりの他人だ。どうやって犬に言うことを聞かせたらいいのか。

亜美はしゃがんで、犬の頭を撫でながらクレートの中を指した。

「ほうら、いい仔だから、ここにお入りなさい」

べろり、と顔を舐められてしまった。

「こらこら、そうじゃないって」亜美は懸命に犬を説得しようとした。「おはいり、ってば。あたしも、あなたのことは素敵だと思うけど。でも今はここに入って。ね、お願い」

べろべろ。どうも、あたらしい友達か何かだと思われているようだ。遊びたいのだろうか。

「お客様、どうかお席のほうにお戻り下さい」茶目っ気を出して言ってみた。

「くぅん?」席ってどこ? べろり。

困った。もう、着陸まであまり時間がないはずだ。このまま犬を出しておくわけにはいかない。亜美は、クレートの大きさを見積もった。中に入って、犬を誘い込んで……それから、位置を入れ替えて自分だけ出てくる。なんとか、できそうだ。

亜美はクレートの中にもぐりこんだ。天井が低いので四つん這いにならなくていけなかったが、じゅうぶん入れる。

「さ、こっちにおいで」

「ばう!」

後に続いて、狙いどおり犬はクレートに入ってきた。よおし、後は位置を入れ替えて……。

「きゃっ!! ど、どこに入ってるのよ!!」

スカートの中に鼻先を突っ込まれて、亜美は悲鳴を上げた。四つん這いになった亜美の腰に興味を惹かれたのか、犬はスカートの中に頭を入れ、下着に鼻先をくっつけて嗅ぎまわっている。べろり、とのびた舌が、布の上から亜美の股間を舐め上げた。

「こ、こら!! やめなさい!! もう、そんなとこ舐めないで……」

亜美はクレートの奥へ逃げた。それを追って、犬も中へついてくる。獣臭が染みついたクレートの中で、亜美は腰をくねらせ、なんとか犬から逃れようとした。スカートがめくれ、白い太腿をあらわにして、亜美は犬と押しつ押されつの格闘をつづけた。

そうだ。亜美はひらめいた。なにかオモチャで犬の気を引いてやればいいんだ。そうすれば離れてくれるし、その間に亜美はクレートから脱出して、扉を閉じてしまえばいい。問題は、なにをオモチャにするかだが……。

仰向けになって、亜美はそうっと下着に手をかけた。これ幸いとばかりに、開いた股の間に頭を突っ込んだ犬が舌を繰り出す。下着のその部分は、犬の唾液でべっとりと濡れている。亜美の恥毛が透けて見えるほどだ。そんなに舐めたいなら、存分に舐めさせてあげるわよ。亜美は慎重にタイミングを計った。かるく脚を曲げ、そして一気に下着を引き下ろす。

「ほら!!」

クレートのいちばん奥の方へ、亜美は自分の下着を投げ捨てた。

「ばう!!」

亜美を飛び越え、犬は下着を追ってクレートの奥へ突進した。形勢逆転だ。亜美は起きあがり、クレートの出口へ這い進んだ。脱出して、あとは扉を閉めれば……。

どすん、と後ろからなにかがぶつかってきた。

「あっ!!」

その衝撃で、亜美はクレートの床に突っ伏した。振り返って見ると、犬が亜美の腰にのしかかっている。オモチャ作戦は、完全には成功と言えないようだ。

「ちょっと、何するのよ!!」

亜美は腰を振って犬を振りほどこうとした。犬の前脚がすべって、亜美の背中に乗り上げる形になる。スカートがめくれて太腿と尻が露出した。そこへ犬の腰が、亜美の後ろからぐっと押しつけられた。

やだ……。押しつけられた部分に、なにか棒状のものを感じて、亜美は緊張した。まさか……勃ってる?

細かいことはもう、どうでもよかった。とにかく、ここから脱出しなければ!

ふわっ、と床が揺れた。まさか、もう着陸態勢にはいったの? まだもうちょっと時間があるはずなのに。それとも、気流の関係で機体が揺れただけか。

クレートの扉が、揺れ、そして閉まった。今の機体の揺れのせいだ。

「ち、ちょっと、そんな……!!」

手を伸ばし、檻状の扉を掴む。びくともしない。閉じたときの衝撃で、鍵がかかってしまったのだろうか。

はっはっはっ、と背後で荒い呼吸音が響いた。暖かい毛皮が、太腿にこすりつけられる。じわりと汗が噴き出すのがわかった。どうしよう? もう、逃げ場はない。そして、腰にあたっている肉棒の感覚が、亜美をさらに追いつめる。もし、犬が本気になったら……。

もちろん、犬は本気だった。勃起している状態なのに、本気もなにもない。本能に従って、犬は穴を探して腰を振り始めた。

「やめて……いやっ、お願い!!」

片手を後ろに回し、亜美は必死で犬のそれを防いだ。が、間に合わなかった。

先端が、つぷりと亜美の入口に頭を入れた。

「ひいっ!!」

ずぶり、と肉柱が侵入してくる。柔肉をかきわけ、はち切れんばかりに獣欲を漲らせた生殖器が、亜美を犯した。

「ああっ!!」

それは、ぼってりと太くて、予想以上に長かった。ずんずんと奥に突き入れられたそれは子宮を突き上げ、牝犬をそうするように、何度も何度も亜美を突き刺し、つらぬき、欲望のままに肉を貪った。

耐えられなかった。最後にセックスしてから、何年経っただろう? スチュワーデスの訓練と仕事で、異性とつきあっている暇など、ここ数年なかった。肉体が、ついで欲望が、亜美を裏切った。愛液が溢れ、股間の奥からさざなみのように快感が奔る。その快感に応えるように、亜美の腰が揺れ、やがて全てをかなぐり捨てて、犬の動きに合わせて腰を振っていた。

「あぁっ……もっと……もっと、お願い」亜美はクレートの格子を掴んで、快感に翻弄されつつ呻いた。「あぁん……いい……あっ、もう……」

「何してるの、あなたは!?」氷のような声が響いた。

見上げると、クレートの前に犬持先輩が立っていた。

「戻るのが遅いから、探しに来てみれば……どういうことなの、これは?」

「あ、あの……」亜美はしどろもどろに応えた。快感に麻痺して、舌がうまくまわらない。「い、犬をクレートに誘い込もうとして……それで……あ……扉が閉まっちゃって」

「それで?」

先輩の視線は、説明を求めて犬のほうに向けられた。犬は我関せずとばかり、激しく腰を振っている。

「それで……それで……あっ……う、くぅん……!!」

亜美はびくっ、と腰を震わせた。絶頂が近かった。

「ああ、そう」犬持先輩はため息をついた。「まあ、いずれにしても、お愉しみ中ってわけね。勤務中なのに……しかも、犬が相手……あなた、CAとしてのプライドってもんは無いのかしら」

袖口を噛んで、亜美は快感に耐えた。もう、イってしまいそうだった。

「いいでしょ。もう着陸態勢にはいるから、あなたにかまってる時間はないわ。着陸するまで、そうして犬とサカってなさい」

犬持先輩はきびすを返して、クレートから歩み去ろうとした。が、途中で振り返ると、蔑むような視線をくれて吐き捨てた。

「もし、そのうちにペット専用席ってのが出来たら、あなたそこのCAになるといいわ。サービスも極上みたいだし、あなたにぴったりの仕事ね、きっと」

「あぁっ……いいーーっ!!」胎内の奥深く、犬の肉棒が熱いものを噴出させ、亜美は理性を失った。「あっ……あっ……あぁっ、いくゥーーーっ!!」

ペット専用席の淫乱CA……絶頂を迎えた亜美の脳裏で、犬持先輩の蔑むような言葉が反芻されていた。


最近は、スチュワーデスじゃなくてCA(キャビン・アテンダント)とか言うらしい。でもスチュワーデスって言った方が、断然、通りがいいと思うんだがなあ。言いやすいし。

今回の妄想を書くにあたっていろいろ(インターネットで)調べたんだが、どうやら客室から犬を載せている貨物室へ行く方法はないらしい。ので、いっそのこと設計をかえてしまえ〜、ということで、バルクカーゴの位置を客室のすぐ後ろにしてしまった。あまつさえ、扉をつけて行き来できるようにしてしまったり。

まあ、実は盲導犬とかだったら、客室への持ち込みは出来るらしいんだが。

ところで、クレートの出入り口って、そう簡単に(まあ、この妄想では不良品ということにするけど)開くものなのか?

にしても、また翌日更新になってしまった。うむぅ……すまぬ。m(_ _)m

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