<< 前へ Delusion Storage へ戻る 次へ >>

2002/07/03(水)

そんな余裕などないはずなのに、新しい話に手を着けてしまった。しかも、2つも。

ひとつは「雪々」というタイトルの、女と犬の話。情交シーンは無し。出典は「異本唐物語」。「唐物語」というタイトルではあるが、これは12世紀の日本で書かれた説話集で、その中に女と犬が契りを結ぶ話が出てくる。

という事実を知ったのは、実は「人獣怪婚」のあとがきを読んでのことで、それ以来ぜひその話を読みたいと思ってあちこちの本屋を捜しまわり、やっとのことで見つけたのが「異本唐物語」だったのである。これは「唐物語」の異本の一つで……という細かい話はやめよう。私もよくわからんし。とにかく、この本に「雪々」というタイトルで女と犬の話が収録されていた。で、それを読んだのはいいのだが、なにせ古文で書いてあるしろものなので、よく意味が取れなかった。しかたがないので現代文に訳してみることにした。そしてついでなので、その現代語訳を翻訳小説としてアップしてしまおう、という魂胆である。

しかしこの「異本唐物語」、神田のとある古本屋でゲットした(\3,800)ものなのだが、ついさっき奥付をみたら、非売品って書いてあるやん!! あの古本屋さん、いったいどういう経路でこの本を仕入れたんだろう。そういえば、この「異本唐物語」と同じ文庫の本がずら〜っと並んでたが、もしかして、あれ全部同じルートで仕入れたのか? い、いや、追求すまい。ところで、「雪々」って、なんて読むの? (^_^;

テンパったこの状況で手がけてしまったもう一つの話は、ごく短い自作小説である。タイトルは「風の記憶」。

この話、実はず〜〜〜っと昔から何度も、書いては捨て、書いては紛失し、復元しようとして飽きて放り出したという、いわくつきのお話である。情交シーンはある。っていうか、ただ姦るだけのお話。「やるだ系」と呼んであげよう。今回、「唐物語」の現代語訳でいきなり煮詰まって(早っ!!)しまったので、自棄になって書き出したところ、わずか4時間で書き上げてしまったという、なんだか「加代の物語」の構想6ヶ月・執筆期間1年半が可哀相になってしまう書き方をしている。もしかすると、ヒロインの名前とタイトルを変更したのが良かったのかも知れない。ちなみに旧いタイトルは「秘密の想い出」だった。

いちおう書き上がってはいるのだけれど、推敲期間としてもう2、3日置くつもりでいる。その頃には「唐物語」のほうも少しは進んでいるはずで、もしかするとそちらのほうが先にアップということになるかもしれない。ちと、更新ペースが速すぎる気もするが……燃えつきない程度に頑張ろう。

さあて、推敲、推敲。(って、睡眠時間は削るなよ。仕事に差し支えるとアブないぞ……)


<< 前へ Delusion Storage へ戻る 次へ >>