【第2章】


与志子と章吉が撮影で絡むといっても、いきなり性交できる訳が無いと云う事で、

今日から7日間、与志子と章吉が馴れ合う目的で共同生活がスタートした。

与志子はこの仕事をOKしたのをちょっと後悔していた。

それと今日から7日間をどの様に過そうかと思案した。



章吉は動物園で生まれてすぐ母親が育児を放棄し、以後人間によって育てられた、と聞かされた。

通常、オラン・ウータンは12〜15年で成獣になるらしい。そのため、成獣になる前に何度か試しに

仲間と同じ檻に戻したが、その度に虐めに合い、酷い時は瀕死の重症を負わされた事も有った。

それ以後、仲間達とは別の檻で飼育していたが、幸い章吉は性格の大人しいオラン・ウータンの中でも輪を掛けたように大人しいので、昼間は檻から出して職員と一緒に過すことが多かった。

だから、人には慣れているので怖がる必要は無いという。

・・・・しかし、オラン・ウータンである。

与志子自身、動物は嫌いではないが、犬や猫のように日常で見かける動物ではないので、

やはり怖いと感じる。



皆が別荘を去った後、章吉はずっと窓越しに座り淋しそうな目をして、ずっと外を見ている。

時折、「クワ〜ン」と鳴き、育ての親の加治川を呼んでいるように聞こえる。

章吉は自分が置き去りにされた事が分かっているようだ。

与志子は恐怖心を抑えて章吉の傍に行き、恐る恐る手を出して握手しようとした。

前屈みになると、豊かな乳房が垂れた。

「私、与志子よ。よろしくネ」

「これから少しの間、仲良くしようね」と言ったが、

章吉は与志子に見向きもせず相変わらず寂しそうな目で外を見ている。

どうも章吉の方も与志子を少し警戒しているようだ。

与志子の方もガオーと向かって来られたらどうしようと警戒していたので、無視された事に何故か安堵した。

与志子は差し出した手を引っ込め、ゆっくりと章吉の股間に視線を落とした。

章吉の肉棒は人間のものより少し細く、巨大な肉棒を想像していた与志子は何故かホッとした。

与志子は黙って章吉を警戒しながらゆっくりと背を向けソファへ向かった。

ソファに腰掛けて、テレビのリモコンを押した。

しばらくテレビを見ていたが、いつの間にかそのまま眠ってしまった。



辺りが薄暗くなり始めた頃、与志子は目を覚ました。

体を起こして振り向いて章吉を見ると、まだ寂しそうに窓の外を見ている。

何故かそんな章吉を見ていると、与志子は可哀想で切なさを感じた。

与志子はゆっくりと立ち上がり、夕食の準備に取り掛かった。

夕食の準備と言っても、冷凍食品をレンジで温める簡単な物だ。

それよりも、与志子に比べて章吉の餌の豪勢なこと、果物や野菜がいっぱいである。

「ちょっと、なによこれ、女優の私のより豪勢じゃない」

「私のお肌の荒れとか心配してくれてない訳ね」与志子は少しむくれた。

章吉に一度に与える餌の分量は、加治川がメモに書き残していた。

それを見て与志子は果物と野菜をナイフで切って準備するだけである。

「章吉君、食事にしましょ」と呼び掛けたが、章吉は見向きもしない。

「仕方ないわね」と言いながら、章吉の所へ餌を運んでいった。

章吉の前に餌を置いて与志子は言った。

「さあ、元気を出して」と与志子はそっと章吉の頭を撫でてやった。

寂しそうな章吉を見ていると、今まで怖いと思っていた気持ちが徐々に薄れていた。

章吉は与志子を見た。与志子の秘められた股間の茂みの一点を見据えた。

黒々とした少し濃い目でビキニラインがよく手入れされた茂みであった。

ヌーッと章吉は立ち上がり、与志子の傍に来た。

与志子は身構えた。

章吉は、鼻をクンクンと鳴らし与志子の匂いを嗅ぐと、おもむろに与志子の股間の茂みに手を伸ばした。

「キャッ」と与志子は思わず手を払った。

章吉は、叱られたと思ったのか慌てて部屋の隅へ逃げて行き怯えている。

章吉にしてみれば、生まれて初めて人間の裸を見て、一ヶ所だけ体毛が生えているのが気になっただけなのだ。

与志子は自分が驚きの声を上げただけで、怯えて逃げて行った章吉を見て怖いとは思わなくなった。



与志子は食事を済ませてから、バスルームでシャワーを浴びた。

シャワーを浴びた後、章吉が心配なので様子を見に行ったら、章吉は餌も食べずに相変わらず窓の外の暗闇を見続けていた。

窓から差し込む月明かりに与志子の白い裸身が妖しく浮き立って見えた。

「どうしたの?食べないの?」

「お腹へって無いの?」与志子は章吉の顔を覗き込むようにして言った。

「・・・・・・・」与志子は、少し心配になった。

「じゃあ、章吉君ベッドへ行って休もうか?」と言って、手を差し伸べたが、章吉は見向きもしなかった。

「困ったわね、可哀想だけど私にはどうする事も出来ないわよ」と、与志子はフーッとため息を付いて、

一人で寝室へ向かった。

与志子は章吉の事が心配でなかなか寝付けなかったが、ベッドの上でゴロゴロしているうちに

いつの間にか寝てしまった。



夜中にク〜ン、ク〜ンという、寂しそうな泣き声で与志子は目を覚ました。

泣き声は寝室の外から聞こえる。与志子はベッドから降り泣き声のする方へ歩いて行った。

窓の傍から泣き声は聞こえた。泣き声の主は章吉であった。

窓から差し込む月明かりで、章吉がうずくまっているのが分かった。

もう与志子は章吉への警戒心は無く、それよりも章吉が不憫に思えて「章吉君、寂しいのね」といって

与志子は章吉の側に座って肩を抱き寄せてやった。

フ〜ン、フ〜ンと鼻で鳴きながら章吉は与志子の白い裸体に抱きついてきた。

今まで与志子を警戒していた章吉が、自ら抱きついて来てくれた事が何故か与志子は嬉しかった。

「寂しかったのね」

「・・・さあ、もう寝なさい。ずっと一緒に居てあげるから。」

与志子は章吉の背中を優しく撫でながら言った。

章吉は与志子の豊満な胸の谷間とか首筋辺りで体の匂いを嗅いでいたが、

慣れない環境に疲れていたのか、与志子に抱きついて安心したのか、

しばらくすると、スースーと寝息が聞こえてきた。

「寝たのね・・・・よかった」

「・・あんたは育児放棄されたんだってね・・」

章吉の寝顔を見ながら一人呟いた。

「あなたも私と同じ様な者ね」

与志子が小学校に入学して間もなく両親が離婚し、与志子は母親に引き取られた。

小学校3年の頃、母親は再婚した。

与志子は何故かその義父が好きになれなかった。そして、間もなく与志子に新しい妹が出来た。

義父には、与志子より2つ年上の男の子がいた。義兄は出来が良く、学校の成績も常に学年トップであった。

事有る毎に与志子は比較され「お前は出来が悪い」と言われ続けた。

妹が生まれてから、母は与志子に冷たくなった。

「おまえは、前夫にそっくりだわ、だから、出来が悪いのかねぇ」

与志子は実の母親からも疎まれるようになった。

与志子は都立高校に入学して直ぐ、親と喧嘩して家を飛び出した。

与志子は章吉が親の愛情を知らずに育った事を、自分とダブらせていた。

「ふふっ 赤ちゃんみたいで可愛いわ」章吉の可愛い寝顔を与志子は見つめていた。

寝顔を見つめながら章吉への恐怖心は完全に無くなり、むしろ、章吉を可愛いと思えるようになっていた。

白い裸体に絡みつく褐色のコントラストが月明かりに妖しく映えていた。



翌日も朝から蒸し暑つかった。

与志子は章吉を一晩中抱いていたせいか、章吉に対して違和感はなくなっていた。

それよりも章吉には困ってしまう。

昨夜、与志子の腕に抱かれて眠った事から、与志子から離れなくなっていた。

与志子がトイレに行くときも離れず、トイレの中にまで入ってきてしまうのだ。

与志子が便器に座り用を足そうにも、覗き込んでくるのである。

「エッチ、そんなに覗かないでよ」

「出る物も出なくなっちゃうわよ」与志子は章吉をトイレの外に押し出そうとするが、力では勝てなかった。

仕方なく与志子は諦め、瞼を閉じ、身体の力を抜いた。

チョロチョロと出始めたとたん、章吉は与志子の股間に顔を埋めるようにして覗く。

「あんたには参ったわ」与志子は諦め気味に言った。



「は〜 今日も一日暑いだろうなぁ」と思いながら、与志子は遅めの朝食を章吉と一緒に取っている。

章吉は与志子に良く懐き隣に座って餌を食べている。

「章吉君、少し私にもちょうだいよぅ」与志子がイチヂクを採ろうとすると

章吉は与志子の手を払い、腕でガードを作ってしまった。

(お願いだからオレの食い物を取らないでちょうだい)という様な目で与志子を見た。

「なによ。ケチね。あんた意地汚いわよ。」と笑いながら言った。



食事の後片付けも終わり。他にすることも無いので別荘の裏庭で日光浴をしようと思い

章吉を誘って裏庭へ出た。

太平洋が一望できた。

「うわー、いい眺め」

裏庭には木製のテラスが有り、芝生が庭一面に生えていた。

庭の真ん中ほどにパラソルが着いた白いデッキと椅子が置いてあった。

章吉はその椅子を引きずりまわしたり、椅子の上で飛び跳ねたりして遊んでいた。

与志子はそれをテラスに有るビーチチェアに寝そべって見ていた。

「よかったわ。元気になって」

暫く遊びまわっていた章吉が与志子の方へ近づいて来た。

「・・・・・どうしたの?」

章吉は、与志子の股間の黒々とした茂みを見つめている。

そこは、パンティーを着けない雪白の下半身があられもなく剥きでて

茂みが鮮やかな黒を見せて柔らかくもつれ合い、陽の光を浴びて艶っぽく輝いていた。

どうも与志子の陰毛が気になるらしく、与志子の陰毛をジッと見ている。

そして、昨夜と同じようにそっと与志子の股間に手を伸ばして陰毛を触り始めた。

与志子はビックリして「キヤッ」と悲鳴を上げる。

章吉も驚いて思わず手を引っ込めてしまう。

どうしても身体の一ヶ所だけに毛が生えているのが不思議らしく、気になって仕方が無いみたいだ。

そして、与志子の顔色をチラチラと伺いながら、そろそろと陰毛に手を伸ばし始める。

何故かその仕草がとても可愛いかった。まるで、子供が母親の目を盗んで悪戯をする時のように。

与志子は自分に陰毛が生えている事が、章吉は気になっているのだと悟った。

与志子が黙っていると許しを得たと思ったのか、章吉は嬉しそうに与志子の陰毛の毛繕いを始めた。

「うふふっ・・」与志子は笑みを浮かべながら、章吉の手の動きを見ている。

両手で陰毛を器用に掻き分けては、また均すということを繰り返している。

与志子の媚裂から甘い香りでもするのか、鼻を近づけては匂いを嗅いだりしていた。

時々、与志子の女芯を軽く触ったり、肉襞を引っぱったりする。と、与志子は堪らず

「あん、・・・だめよ。そこは、女の子の一番感じるところなの」

「だから、乱暴にしたらだめよ」と、与志子は章吉に言い聞かせるように言った。

「毛繕いどうも有り難う」と言いながら、章吉の手を自分の陰毛から払い

そして、「もう一度、向こうで遊んでおいで」と章吉の背中を軽く押した。

章吉はまた庭の中央へ行き、椅子の上で飛び跳ねて遊び始めた。

章吉は与志子の言う事は素直によく聞いた。だから余計に可愛くなった。

章吉があまりに勢いよく跳ねるので、椅子に着地した時バランスを崩して椅子ごと転んでしまった。

「アハハハッ  バカね、あんたは」それを見ていた与志子は大声で笑った。

与志子は、何処と無く不器用な章吉が愛らしいと思うようになっていた。

初めは、仕事を引き受けた事を後悔した与志子だが、今は気持ちが徐々に変化してきている事を

自分自身感じ始めていた。

人間の男の汚れた心に比べ、章吉の純真な心に与志子は引かれ始めていたのだ。

章吉が遊びまわる姿を見ながら、与志子は日光浴を続けていた。



暫くして・・・・・・

「それにしても今日も暑いわね」

与志子は汗をかいて身体がベタベタするので、シャワーを浴びようと思った。

章吉の身体にも芝生の切れ端が沢山付いていたので、洗ってやろうと思い。

章吉を呼び寄せた。

生まれた時から人間に育てられたので、人の言う事はよく分かるようだ。

「今度は一緒にシャワー浴びよ」

「気持ち良いよ」と章吉の手を引いてバスルームへ向かった。



「さあ、先に洗ってあげるからね」

章吉をバスチェアーに座らせて、与志子はゆっくりとシャワーの温水を章吉の身体にかけた。

章吉は慣れているらしくシャワーを嫌がらなかった。

「どう 気持ち良いでしょ」

「ホッホッ」と章吉は気持ち良いのか、口を尖らせて小躍りしている。

与志子はボディーソープを章吉の体中にかけて背中からゴシゴシと洗い始めた。

「こんなに毛むくじゃらじゃあ、ボディーソープがいくら有っても足りないわね」

章吉は、どうも済みませんと言うように手を頭の上に乗せた。

「さあ、背中は終わったわ。今度は前よ。」

与志子は章吉の前にしゃがみ込んで、胸から腹部を洗い始めた。

身体を動かす度に与志子の豊かな乳房が揺れるのを見て、章吉は与志子の乳房を触ってきた。

最初は手の甲の方で撫でるように触り、与志子が何も言わないのを確認すると

今度は掌で乳房を撫で回しては時折、乳首を摘んだりして喜んでいた。

「あん・・・」乳首を摘まれる時は与志子も思わず声が漏れた。

やがて、章吉の股間を洗う時が来た。

与志子は章吉を見つめながら、章吉の肉棒と睾丸をゆっくりと掌で包むように弄び始めた。

章吉は、与志子の顔と、与志子の掌の動きを交互に見ている。

「ここは、特に綺麗にしないと女の子に嫌われちゃうよ」与志子は章吉の目を見て優しく言った。

章吉の肉棒が徐々に硬さと大きさを増してきた。

「んふっ 大きくなってきたわ、インポじゃなくてよかったわね」

与志子は章吉を見つめながら、ゆっくりと肉棒を上下に扱き始める。

章吉の肉棒はさらに硬度を増し、血管が浮き出て脈打ち始めてきた。

気持ち良いのか章吉は、与志子に身体を寄せてきていた。

「・・・気持ち・・いいのね・・・」

「・・・・・・」与志子は肉棒を見詰め、意を決したかのように

「もっと良くしてあげる」

与志子は、シャワーで章吉の肉棒の泡を流すと、章吉の股間に顔を埋め肉棒の先端から咥えこんだ。

はち切れそうな肉棒の熱が与志子の舌に感じられた。

与志子は口を窄めて上下に動かした。

偶に舌先で肉棒の先端をチロチロと愛撫を加えてやった。

章吉は与志子の肩に手をかけ、気持ち良いのか与志子の動きに合わせて腰を振り出した。

誰に教えられるも無く腰を振る、それは恐らく生殖本能がそうさせるのであろう。

章吉が勢いよく腰を振り出した時、肉棒が与志子の喉の奥に当たり、「ウエッ」と戻しそうになった。

与志子は涙目になり顔を上げた。

章吉は「ホッホッ」と声をあげ一生懸命に腰を振っている。

一生懸命に腰を振っている章吉を見て与志子は、早く満足させてあげようと思い。

掌で激しく肉棒を愛撫し始めた。

掌での愛撫を続けて数分がすぎたが、章吉はまだ頂点に達しそうにない。

「まだ・・なの?・・・」与志子は腕が疲れてきた。

「おねがい・・・もう・・・いって」与志子は懇願するように章吉を見詰めて言った。

章吉の腰の動きが一段と激しくなってきた。

「・・・もう・・すぐね・・・おねがい・・・満足してちょうだい」

やがて章吉の熱い肉棒の先端が膨らんでいくのを与志子は感じ取った。

ドピュッ・・・ドピュッ・・・

大量の章吉の精液が、与志子の顔と胸に勢いよく振りかかった。

与志子は章吉の精液の臭いを感じた。臭いは人間の精液よりも少し薄いと思った。

「フーッ・・疲れた」与志子は腕をブラブラと振りながら言った。

「初射精おめでとう・・・章吉君・・ふふ」

「それにしても(時間)長いわね」

「童貞君のわりに、お主やるな」与志子は章吉の額を人差し指で軽く押した。

章吉は、満足したような顔をして自分の肉棒を弄っている。

やがて、与志子に振りかけられた精液は、ガム状に固まり始めていた。

与志子はガム状に固まった章吉の精液を顔から毟り取ると、まじまじと眺め、加治川が言っていた事を

思い出した。

「オラン・ウータンやチンパンジー等、類人猿は普段は木の上で生活をしているので、交尾が終わった後

雌の膣から精液が零れ落ちない様に空気に触れると固まって膣の入り口を塞いでしまう。

これを「膣栓。」と言っていた。

また、「外敵から身を守る為に、交尾が終わって直ぐに逃げられるように」とも言っていた。

「ふ〜ん・・・こんな風に膣の入り口を塞ぐんだぁ」

与志子はこの時、実際に精液が膣を塞ぐという事を試してみたいと思たし、章吉が私を望むのなら受け容れても良いと感じていた。

与志子自身、章吉への想いが心の中で急速に広がっていくのが分かっていた。

与志子は立ち上がって、汗と章吉の精液で汚れた体をボディーソープで洗い始めた。

与志子が身体を洗っている間、章吉は与志子の陰毛をじっと見ていた。

シャワーで流し終えた後、与志子の陰毛から雫が落ちるのを見て、やはり陰毛が気になるのか、与志子の前に座り股間に手を伸ばして毛繕いを始めた。

与志子は章吉の好きなようにさせて、バスタオルで章吉の身体を拭き始めた。

そして、自分の身体も拭き終えると毛繕いをしている手を取り、腰を曲げて前屈みになり章吉の顔を覗き込むようにして言った

「ありがとう」

「本当は、もう少し下に興味を持ってくれないかなぁ」章吉の頭を撫ぜた。



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