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2007/03/18(日)

Tomcat 5.5 と Ruby 1.8.6 でツールを作って遊んでいる。作っているのは文章編集ツールだが、汎用というわけではなく、「物語の部屋」にあるような形式の HTML を編集するためのツール。

もともと、このサイトにある文章はすべて HTML エディタで書いている(一部、別のツールで支援的作業を行っている場合もある)のだが、自作の小説……というか書きかけのエロ妄想レベルの作品を書くときは、HTML エディタだとちょっとつらかったりする。どこがどうつらいかというと、作品の題名を考えたり、保存するときのファイル名を考えたりするのがつらい。

なんか創作活動とぜんぜん関係ないような部分につらさがあるようだが、関係ないからこそ煩わしいというか。書きかけの作品を保存するとき、当然ながらファイル名が必要になる。ではどんなファイル名にするか。「物語の部屋」で実際に各作品を見てみると分かるが、これ、ファイル名は題名と関連のありそうな名前になってるんだよね。

というわけで、作品を保存するときは当然、題名も考えておかなければいけないことになる。しかし書きかけの作品で、いきなり「内容にぴったりマッチ!! これ以上に的確なタイトルは無いぜっ!!」ってな題名を考えられるわけもなく。書きかけの半端な文章の寄せ集めをもとに、作品の将来性を縛りすぎず、かといって凡庸すぎず、あるていど想像力を刺激してくれる題名を……と、なんか本末転倒なことで悩んだりする羽目になる。いやはや。

最近は文章を編集するツールにも非常に幅が増えてきているが、割と簡単に文章編集が行えるツールといえば、blog と wiki だろう。WEBサーバーを必要とするという点はちょっとハードルになるが、こいつらならファイル名を捻出する必要は無い。だから題名もさほど本気で考える必要もない。

しかし blog はもともと一般公開用の文章を書くためのツールだし、作りかけの文章を置いといて気が向いたときにこつこつ修正、という使い方には向かないような気がする。

wiki は作りかけ・書きかけでもOKな感じがあるが、物語の一覧があって、物語の中にはさらに章があって……、という構成で書くのにはちょっとアンマッチのように思える。というか、wiki は出来ることが自由すぎるので、たかがエロ妄想書くにはオーバースペックというか、そんな感じ。使い方に自分で制限をかけないと収拾がつかなくなるような気がする。ちょっとコンビニに行ってきたいだけなのに、バリバリにチューンナップされた特注品のレーサーバイクを使わされるような感じだ。速さとかコーナリングとか、そんなのどーでもいーから、もっと買い物カゴ使いやすくしてよ。いや俺はバイク乗らないから適当な例えじゃないかもしれないけど。

つまり私が欲しているのは、お買い物専用に最適化された、安心感ある走り(とろくさいとも言う)のママチャリ的バイクなのだ。ブレーキングがどうこうではなく、生モノとトイレ用品を分別して収納が可能な買い物カゴなのだ。生鮮食品は振動で傷んだりしないような配慮が欲しいのだ。

そうそう、blog と wiki に関して言えば、どちらも編集作業そのものに、やや不満がある。blog も wiki もWEBサービスとして提供されるツールだが、これで文章を編集するときは、ブラウザ画面の中で、フォームの textarea で文章を編集することになる。これはちょっとなあ……。

テキストエディタでも HTML エディタでもいいが、そう言うツールで編集作業をする場合、作業領域はツールのウィンドウ領域とほぼ同程度になるのが普通だ。てゆーか、大抵のツールは「いかに作業領域を広くするか」ということに腐心している。でも blog にせよ wiki にせよ、編集作業につかえる作業領域は、ブラウザのウィンドウのごく一部になる。広い画面を狭く使って文章をちまちま修正するなんて、あまり日常的にやりたいことではない。日記的な内容をさっくり書いてアップするなら、文章量もさほど大きくないだろうから問題にならないだろうが、小説レベルの文章だとなあ。しかも以前書いたものを修正する場合は、その狭い領域に詰め込まれた大量の文章(になるかどうかはわからんが)の中から、修正したい箇所を見つけ出す必要がある。うーむ……。

大量の文章が一度に入力エリアに出てくるということは、別の問題もある。うっかりすると、ぜんぜん関係ない箇所を誤修正する可能性があるのだ。あ、何かキー押しちゃった。どっか書き換えちゃったかな? えーと、分かんないや。これまで書いた分を無駄にするのもイヤだし、いいやこのままアップしちゃえ。……って、あのなあ、俺が Microsoft Word を使うのやめた理由は、そういう誤修正が嫌だったからなんだよ(註:Word の場合、単に作品を鑑賞したいだけの場合でも編集モードで起動してしまうので、このリスクはシャレにならないプレッシャーになっていた。編集可・不可をいちいち切り替えるのも面倒だし)。起動が重いとか、細かい不満もあるにはあったけど、一番の理由はそれ。

ま、いま使ってる HTML エディタでも誤修正の可能性がゼロになるわけではないが、発見も再修正も、blog/wiki/Word より容易だろうと思う。具体的な根拠を上げるのは難しいけど「作業領域が広い → 全体への見通しがよい」(blog/wiki に対する優位点)という点と、「操作に対する即応性がよい → 誤操作の結果が画面に即反映される」(Word に対する優位点)という点は無視できないと思う。

というわけで、「保存時にファイル名や題名を気にする必要がない」「必要とされる最低限の編集機能」「全体に対する見通しの良さ」「編集したい箇所をピンポイントで編集できる」「物語を書くという作業に向いている」といった要件を満たすツールを探してみたのだが、ん〜、あんま無いな。

もっと丁寧に調べれば、もしかして私の求めるツールもどこかに存在するかも知れない。が、見つからないうちは無いのと同じ事だ。

「無いのなら作ってしまえ」って最初に言った奴は誰なんだろう? 至言だ。

で、自分で作ることに着手。どうせ自分で作るなら文章の表示形式も「物語の部屋」みたいな雰囲気にしたいなー、とか、いろいろ自分なりの細かいニーズを含めて作成中。あと、Windows 用のプログラムとして作るのは画面設計とか面倒なので、ってゆーよりそれだと作品保存時にファイル名考える作業が発生しそうなので、自分のパソコンにすでに Tomcat 5.5 が入っていることを良いことに、Ruby を使って CGI で作ることにした。ちなみに、いざ作業に取りかかろうとしたところ、おい俺のマシンなんで Ruby インストールされてねーの? 1年くらい前に入れたじゃん!! いやあれって会社のマシンだっけか? な状況に遭遇したため、急遽、Ruby 1.8.6 をダウンロードしてきてインストール。うにゅ。

ちなみに現時点での完成度は「β版って俺には高望み過ぎるよ」って感じ。まあ、0.1 だしな。

構想としては、Story > Chapter > Scene って感じで階層構造を持つようにしたいんだが、いまのところ Chapter と Scene であっぷあっぷ状態。登場キャラのプロファイル管理? まあ言うのは自由だ。

しかしエロ妄想でもないのに長文だな今日は。そしてなぜか朝の7時にサイトにアップするという謎な行動。いや単に午前1時くらいから書き始めたらこの時間になった、ってだけなんだが。


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