内容は同じとは言いつつも、ちょっとだけ変更した部分もあることはある>曾祖父から聞いた話。
単純な誤字・脱字で修正した部分もあるし、言い回しがしっくりこないので直した部分もある。ただしストーリーの流れには影響しないレベルのものばかりだが。いちばん大きな変更は、第2話「蛇の嫁取り」の最後の部分、冊子の紛失に絡んだ説明のところ。「妄想断片の倉庫」で書いていたときには翌日の妄想で書いた説明を、「物語の部屋」バージョンでは末尾にくっつけて一緒に説明している。ま、どうでもいいって言えばどうでもいい部分だが、さすがに説明があるのに書かないわけにもいかないだろうと思ったので、一つにまとめた。
変更といえば、もっとでかい変更をついさっきやった。なんとタイトルが、「物語の部屋」のタイトル一覧と一致していなかった。小説本体のタイトルは「曾祖父に聞いた話」だったのだが、「物語の部屋」タイトル一覧では「曾祖父から聞いた話」となっていた。で、これをどう修正したかというと、「から」を正とした。修正範囲を考えるとタイトル一覧のほうを「に」に変更する方がずっと楽なのだが、それでもあえて小説本体のタイトルを「に」→「から」と変更。目次ページは無論のこと、各話ページや更新履歴ページの <title> タグの中身、さらにタイトル変更のあおりをくらってのバージョン変更(Ver1.00 → Ver1.01)も行った。
このタイトル変更だが、実はこれで2回目。1回目は「物語の部屋」掲載前で、「から」→「に」と変更した。つまりもともと「から」が正だったわけで、「物語の部屋」タイトル一覧が「から」になっていたのはこの「から」→「に」修正がちゃんと反映されていなかったからだったりする。
え〜、だったら小説本体は「に」のままでいいじゃん、タイトル一覧のほうを「に」に直すのが筋ってものじゃん、と思わないでもない。しかしであるよ、やはりこの話は「から」のほうが良いのではないかと私は思うわけで、であればやっぱり「から」に直すほうがいいんじゃないの、と思うわけだ。
まあ待て。言いたいことは分かる。「から」のほうが良いと思うなら、じゃそもそもなんで元々「から」だったのを「に」に変更したのか、そう言いたいのであろう。出来ることなら小一時間問いつめたいのであろう。
えっとねー、あんまよく考えないで変えちゃったの。(ぉぃ
いや、なんか、そっちのがカッコイイかな、と。例えばさ、「空の雲に聞いた話」と「空の雲から聞いた話」では、どっちがカッコイイと思いますか? やっぱ「に」でしょう。「老いた種馬に聞いた話」と「老いた種馬から聞いた話」では、どっちがカッコイイと思いますか? どうしたって「に」でしょう。
だから「曾祖父から聞いた話」も「曾祖父に聞いた話」のほうがカッコイイかなー、と思ったわけで。
ZooM Palace にアップした後まる1日たってから気がついたのだが、相手が無生物とか動物とかなら「に」でもいいんだけど、話を聞く相手が人間の場合だけは「に」にするとニュアンスが微妙に異なってくるんだよね。人間に対しての「に」は、こちらから「話を聞かせてくりぇ」ともちかけてったようなニュアンスになる。「父に聞いた話」と「父から聞いた話」では、「に」のほうが聞き手の積極的な姿勢が感じられないだろうか。「から」だと聞く気もない話をなんとなく聞いているように思われないだろうか。
もっと踏み込んで言うと、相手が人間なのに「に」を使うと、なにやら相手をあえて無個性に捉えているような雰囲気になってしまわないだろうか。「同僚のA子さんに聞いた」と「同僚のA子さんから聞いた」では、「に」だと妙にA子さんが受け身的で無個性に感じられないだろうか。対して「から」だとA子さんの「アタシこの話どーしても誰かに話したくってぇー」という雰囲気が感じられないだろうか。そりゃ獣姦目撃しちゃったら興奮するだろよ。それが30代前半で部長補佐にまでなった美人上司のことなら、なおさらだ。
曾祖父の話に美人上司なんか出てこないだろ。話をずらすな。
とにかくそういう訳で、話を聞いた「本人」としては別に聞きたいと思って聞いた話ではない、という設定上、やっぱこれは「から」のほうが相応しいだろう。でもアップしちゃった後だしな。いまさらタイトル変更なんか出来ないよな。と、ちょっと ○| ̄|_ な状態だったんである。あるよね、そういうこと。
で、ついさっき、何となく「物語の部屋」をみたら、なんとタイトル一覧では「から」になっているではないの。むごがっ(← 言葉にならない驚愕の音声)。
これ幸いと小説本体のタイトル変更。へっへっへ、やっぱ「から」ですよ旦那。
雰囲気やニュアンスがどうのこうの言う以前に、書き出しからして「曾祖父から聞いた話」なんだけどね。
どっとはらい。