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2003/12/10(水)

退院しますた。

いや実を言うと、実際に退院したのは数日前なんだけど、その後で再検査とかいろいろあって、「あー、もう元気だろ? 病院なんか来てないで、普通の生活に戻んなさい。しっしっ」と言われたのが今日。いや実際にはそんな言葉じゃなかったけど。

結局のところ虫垂炎では無かったようで、ただ盲腸の近くが炎症を起こしてたから、念のために様子を見た、という事だったらしい。炎症自体は、大腸に食べ物を通さずにいることで治まったようだ。まる3日近く、何も食べず、何も飲まなかった。文字通り水一滴すら口にしなかった。その分はすべて点滴でまかなったわけで、いやしかし、あの点滴ってヤツはうっとうしいねえ。ちょっとトイレ行くにも、点滴の台をガチャガチャ揺らしながら歩かないといけないし、いや、能力が許せば空中浮揚でもテレポーテーションでも良いんだろうけど、その場合もやっぱり点滴の台を一緒に宙に浮かべたりテレポートしたりしないといけないわけで、やっぱり鬱陶しい。

けっきょく一週間くらい病院の中で生活していたわけだが、もっとも不便だったのは週刊誌を入手できなかったことか。いちおう、ロビーに売店があることはあるんだけど、新聞の他は週刊文春とか週刊朝日とか、そういう傾向の「週刊誌」しか売っていない。マンガ系の少年誌・青年誌・成年誌などは最初から売っていないか、売っていてもきわめて数が少なく、すぐに売り切れ。立ち読みすら出来ないと言う、この状況を、いったいどうしろと? いっそ外出許可もらってコンビニにでも行こうかと思ったが、しかしここでも点滴が邪魔をする。犬の散歩じゃあるまいし、こんな鬱陶しい点滴台をガチャガチャ言わせながらコンビニに入っていったら、あまり望ましくない意味で注目を集めてしまうのは確実だ。(やってみたい気もするが)

まあ点滴以外は、どうと言うこともない、暇でつまらん毎日だったな。ってお前が受けた治療は点滴だけだろうが。

ああ、そうだ。ネタになりそうな物が1つだけあった。私自身もまさかと一瞬わが目を疑ったのだが、その病院にはナースメイド隊が存在していたのだっ!!

ナースメイド隊(命名・ZooM)とは何か!? それはすなわち、ナースでありながらメイドの職務を担当している部隊である。いや、マジで。

私が入院した病院では、朝の8時頃、病室の床掃除とベッドメイキング等の作業が行われていたのだが、これを行っていたのがナースメイド隊であった。朝になると彼女たちは「病室のお掃除とシーツをお取り替えしまぁす(はぁと)」などと言いながら病室に乱入し、「邪魔だからちょっと出てなさい、しっしっ」と、まるで猫でも追い払うかのように患者を追い出して業務を行う。

彼女たちが病室の中で業務を行っている間、患者である私は病室の外で所在なげに文庫本(自分で持ち込み)を読んでたりしたので、必然的に彼女らを観察する時間はあまり多くなかったのだが、初めて見たときはのけ反りそうになった。なにしろメイドなのだ。メイドが病室にやってきたのだ。裾が広がった長い前掛けエプロン(ただし色は、薄水色の縦縞模様)を着用したその姿は、まさに伝説の職業「メイド」そのもの。

「ななななな、なんでこんなところにメイドがっ!! ああっ、初めてメイドをこの目で見たよ!! コスプレじゃない、本物の生メイドだよ!! もう、このまま死んでもイイ!!」などと病院という場では極めて不穏当なことを思い浮かべながら、文庫本の陰からマジマジと盗み見する私。

だが、よおぉっく見ると、メイドと思わせるのは前掛けエプロンだけで、そのエプロンの下には紛れもないナースの純白の制服がっ!! あああっ、しかもしかも、メイド特有のキャップと見えた頭の布きれは、ごく普通のナースキャップ……。

そう、彼女たちは実は、普通の看護婦さんがメイドっぽいエプロンを着用していたという、ただそれだけの事だったのであった。

とはいえ。あのエプロンはどう見てもメイドのソレだし、行っている業務も「掃除とベッドメイキング」というメイドの仕事そのものだ。ということは、やっぱりアレはメイドだったという事で良いのではないか。彼女たちは確かに看護婦ではあるのだが、同時にメイドでもあるのだ。ナースでありながらメイドの業務を行う存在、すなわちナースメイド隊なのだぁっ!!

つまりは看護婦さんがメイドのコスプレをしていた、って事でいいでつか?

いや、早合点してはいけない。もしかすると、彼女たちはまさしく「本物の」メイドであった可能性もある。ただ場所が病院と言うことで、エプロンの下に看護婦の制服を着させられていたのかも知れないのだ。この場合は、メイドさんがナースのコスプレをしていた、って事でいいでつね?

エマのナースメイド状態を見たい、などと思う私は、やっぱりどこかが汚れているような気がする。


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