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2003/06/07(土)

朝起きたら、頭がぐゎんぐゎん痛かった。

いったいどうしたことか。頭痛が去るのを期待してもう一度寝てみたが、二度寝から醒めてもぐゎゎんぐゎゎんと頭痛がする。うー。そう言えば、昨夜は久しぶりにアルコールを摂取したんだっけ。しかしたかがワインもどき1本で2日酔いになるものだろうか。その1本が一升瓶だとか一斗樽だとか言うのならともかく、私が呑んだのは Suntry の「ぶどうのお酒(白)」300ml だ。しかも全部呑みきったわけじゃなくて、底のほうに2cmくらい、まだ残っている。ちなみにアルコール度数3%。

そりゃ私は普段からお酒は呑まない方だが、それにしてもたったこれだけで2日酔いというのは、ちと極端な気がする。気がするが、よく考えている余裕がない。ううう、頭痛が。

立ちあがると足元がふらついて、頭がぐゎんと鳴る。文字どおり頭を抱えてしまった。アパートの中で独り頭を抱えていてもしようがないので、気分転換に外へ出てみる。うーむ、どこへ行こうか。と考えるのも億劫なほど、頭が重くて体中だるい。

条件反射的に足が向いたほうへ歩き続ける私。舌がばさばさしていや〜な感じ。多少歩いたところで、相変わらずぐゎ〜んと頭痛に打ちのめされ、まともにものを考える気がしない。体にまったく力がはいらず、一歩ごとに膝下からざわわわっと倦怠感が這い上がる。つい表現に凝ってしまったが、普段ならそこから妄想に奔るところを、頭を押さえて路上に踞りそうになった。うー。あたま痛いよぅ。

途中、本屋の前を通りかかったので、条件反射的に店に入ってしまう。条件反射的に店内をうろうろし、条件反射的に文庫本を手に取り(宮城谷昌光の「楽毅」)、条件反射的にレジに持っていって、条件反射的にお金を取り出し、条件反射的に金額を間違えて、条件反射的に店員さんに指摘され、条件反射的に恥ずかしい思いをする。条件反射のわりによく憶えているが、きっと条件反射的に記憶したのであろう。とにかく頭痛のせいでまともにものが考えられないので、条件反射的に行動するしかない。

ふらふらした足取りで家に戻る。両脚の付け根、と言っても内側ではなく外側のほうの、えーと臀部と太腿の境目あたり、後ろ側の関節の付け目あたりに倦怠感、というか痛みがある。お腹の調子も良くない。頭の調子も、はっきり悪い。出歩いたせいで、よけい体調が悪くなってしまった。くそぅ、頭が頭痛で痛い。ぐゎんぐゎんぐゎん。

ほうほうの体で家に辿り着く。ちなみに「ほうほうのてい」とは、本来「這々の体」と書くらしい。立ちあがることも出来ないほど体力を使い切ったということか、それとも立ちあがることも出来ないほどの恐怖と驚愕で腰が抜けているのか、あるいはパニクって逃げる際にすっころんだけど、立ちあがる時間も惜しいほど恐慌に駆られていたということか。

そんなことはどうでもいいが、も一度寝ることにする。もう駄目。動きたくない。あたまいてえ。ふつかよいなんて、きらいだぁ。

ふと思いついたことがあって、体温計を取り出して計ってみた。布団に潜りこんで数分間、じっと目を閉じて待つ。

ふと、こんな事してて俺の人生、どうなるのかなぁ、などと考えてしまう。ああ、疲れた、だるい。ずっと昔からそうだったように、きっとこれからも、こうしてじっと踞るように過ごしていくのかなぁ。深い、日も射さないような川底で、じっと水面を見上げているような。水面の向こうは明るくて、ときに騒がしく人々が通りすぎてゆく。わたしは薄暗い水底でそれを聞きながら、ただじっと水の流れを見送っている。ここには、誰も来ない。暗くて、しんとして、ゆったりした川の流れがすべてを押し流してゆく。きっと私は、サンショウウオに生まれても良かったのではないかと思う。きっとそれでも、私なりに幸せにはなれたに違いない。暗い水の流れを見送りながら、しずかに……。

そろそろ絶好調(ぉぃ)というところで時間が来たので、体温計を抜いて見る。37.9℃。

うーん、びみょー。ちょっとした風邪なのか、大風邪ひいちゃったのか、そこら辺が微妙。やっぱり、クーラーかけっぱなしで寝るのは良くない。と言うわけで、私はしばらく寝込むですよ。あー頭痛が……。


追記:そう言えば今思い出したんだが、酒呑んだ次の日に風邪ひいたのって、これが初めてじゃないんだよな。てゆーか、しょっちゅう。だから普段から酒には慎重になってたはずなのに。こういうの「酒は万病のもと」って言うんだっけか。(大違)


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