与志子がコンビニで働き出してから、今日で、ちょうど二ヶ月になる。
あのAV出演以来、風俗関係で働くのに嫌気が差してこの仕事に就いた。
風俗に嫌気が差したというよりも、人間の男に興味が持てなくなってしまったのが実情であった。
撮影後、一月程は章吉を探そうと近郊の動物園を見て回っていた。
章吉と離れ離れになってから、2日が経った。
与志子は章吉が忘れられず、章吉を探し出す事に決めた。
西山に章吉の居所を聞くのが一番簡単だが、色々詮索されるのが嫌なので聞く事はあきらめた。
与志子は都内の動物園または、動物の居る公園を虱潰しに見て回る事にした。
5日間都内の動物園、公園を見て回ったが、章吉を見つける事が出来なかった。
仕方が無いので、地図を見ながら、もう少し範囲を広げて探す事にした。
与志子は章吉の事が気懸かりで夜も眠れなかった。
昼夜を問わず交尾を求めてきた章吉が、7日間も交尾無しなんて考えられない。
他の牝猿と交尾をしているのではないかと考えると、胸がはちきれそうで気が狂いそうになった。
与志子はあせってきた。日が経てば経つほど、章吉を牝猿に奪われるのではないかと。
まだ見ぬ牝猿に嫉妬する気持ちさえ覚えた。
(彼は私だけのもの、牝猿に取られてなるものですか)と、心の中で思っていた。
「今にきっと、探し当ててあげるわ・・・」
1ヶ月程、隈なく探したがどうしても見つけられなかった。
もう二度と逢うことは出来ないのかと与志子は心の中で諦めかけていた。
それと、もし捜し当てたとしても、自分ではどうにもならない事と気付き、章吉の事を諦めた。
以後、与志子は章吉の事を忘れようと仕事に精を出していた。
あのDVDを見た者に気付かれないように、化粧もせずにメガネをかけて極力地味に見せかけていた。
雑誌などを整理していると、男性雑誌によくあのDVDの宣伝が載っているのを見てドキッとする。
コンビニの仕事は午後2時からという事で、午前の暇つぶしにインターネットカフェへ時々行っていた与志子は、そこで、インドネシアのスマトラ島でオランウータンの保護活動をしている日本女性のことを知った。
彼女の名前は「犬塚栄子」年齢は30代半くらい。
彼女が所属している団体は、類人猿の研究では著名な英国人女性を中心にオランウータンの研究、保護活動を行っている。
与志子もその活動に興味を持ち、彼女にメールを送ってみた。
時を置いて与志子の携帯にメールが返ってきた。
以後、彼女と与志子のメールのやり取りが始まった。
そして、彼女の勧めもあり、与志子は半年ほど彼女の助手として行動を共にする事を決めた。
別荘での撮影以来、人間の男に興味を持てなくなった与志子の目的は、章吉の代わりを探すことにあった。
「・・・ごめんなさい章吉。」
「もう貴方の事を諦めたわ」
与志子はそっと独り言を言った。
今、与志子は犬塚栄子の運転する車の助手席に座って窓の外を見ている。
うっそうと茂るスマトラ島の熱帯雨林を引き裂くように赤茶けた道がひと筋、ずっと先の方まで続いている。
未舗装の道路を赤土の土煙を巻き上げて車はジャングルの奥へと進んでいく。
ジットリとする熱帯性特有の湿気を持った空気で、すでに与志子の肌は汗ばんでいた。
「さあ、着いたわよ」
犬塚栄子は気さくな性格で、ここへ来る途中車を運転しながら、この施設の事を色々と話してくれた。
「ここの施設の研究員は15名で大勢はヨーロッパから来ている人達よ。」
「後は雑務係として現地の男女が35名くらい働いているわ」
リゾート地でよく見かける高床式の木造の建物が、ジャングルの中に一棟、一棟、棟を連ねて幾つか建っている。
プライバシーを尊重するヨーロッパ思想なのか、個人に一棟与えられている。
川が傍に流れていて、思っていたより環境がよさそうな施設だと与志子は思った。
「荷降ろしは後にして、早速、所長に挨拶しましょう」
栄子は車から降りるなり、与志子の腕を引きながら言った。
ある建物の中に入ると5〜6人の男女が、オランウータンの赤ん坊に哺乳瓶でミルクを飲ませていた。
「ドクターブラウン」
栄子が呼ぶと、その人は振り向いた。
髪は金髪で、教養溢れるような顔立ちの痩せた50代半ばの女性であった。
栄子が英語でブラウンに何か話している。
与志子は英語が話せないので、栄子が何を話しているか分からないが、多分、自分の事を説明しているのだろうと思った。
話し終わると、ブラウンが与志子の傍に寄って来てニコッと笑って何かひとこと言った。
「頑張ってね」って言ったのよ。
栄子が教えてくれた。
与志子は苦笑いしながら、会釈した。
「オランウータンの赤ちゃんが沢山居るんですね」
与志子は感動していた。
「オランウータンは、数がどんどん減っているのよ。」
「このままで居たら、絶滅してしまう恐れがあるのよ」
「だから、ここでは保護と同時に人口受精で、赤ちゃんを増やしているのよ」
栄子がドアを開けながら教えてくれた。
「さあ、貴方の部屋へ荷物を降ろしましょう」
栄子が与志子の腕を引いた。
与志子の小屋は、皆と少し離れた所に建っていた。
リビングと寝室、あとは、トイレとシャワーといった小じんまりとした小屋であった。
翌朝、与志子は栄子と現地の人達と一緒に子供のオランウータン達に餌を与えていた。
子供のオランウータンは遊び盛りのため、じゃれ合ったり、ロープにぶら下がったりと、少しも大人しくしていない。
「まるで保育園の園児と一緒ですね」
与志子は額の汗を拭いながら言った。
「そうよ、こんな事毎日よ」
与志子と栄子は右往左往しながら子供達に餌を与えていた。
「ところで、大人のオランウータンは居ないのですか?」
与志子が子供のオランウータンを抱き上げて栄子に聞いた。
「居るわよ、ここが済んでからよ」
栄子がフ〜ッ疲れた。というジェスチャーをした。
子供達に餌を与え終わると、次は大人のオランウータンの世話をする。
「今、ここには12頭の大人のオランウータンを保護しているわ」
「その中の3頭を私が世話をしているのよ。そこで、貴女に1頭の世話をお願いしようと思うのよ。」
栄子は、歩きながら説明してくれた。
栄子は与志子が大人のオランウータンの世話をした事が有ることは、メールのやり取りで知っていた。が、まさか、オランウータンと肉体関係まである事は知らない。
与志子は胸が高鳴った。
「ああ、野生の彼らってどうなんだろう」
与志子は早く会いたくて少し足早になった。
「話は変るけど、・・貴女、良い身体をしてるのね」
栄子は笑いながら言った。
「そ、そうでもないですよ」
と、与志子は打ち消したが、内心では少しは自分の身体には自信を持っていた。
「貴女、ここの男性研究員達にモテるわよ」
栄子は笑って与志子の肩を叩いた。
(ごめんなさい、その方達には興味が持てないわ)与志子は愛想笑いをした。
「さあ、着いたわ」
木製の柵の前で栄子は止まった。
柵といっても、子供オランウータンの保護区域との境界として作ってあるだけなので、指で押せば倒れてしまうくらいの柵であった。
「彼はオスカーよ」
左腕に包帯を巻いたオランウータンが居た。
オスカーは栄子に近づき、柵から腕を伸ばし栄子を抱き寄せた。
「アハハハッ、オスカー、今から傷の手当てしてあげるからね」
栄子はオスカーの頬を撫でた。
栄子と与志子は扉を開けて柵の中に入った。
大人のオランウータンの保護施設は、早く自然の中に還す為に森を広く柵で囲った中にある。
「オスカーは密猟者の罠に掛かっていた所を、保護官に助けられてこの施設に運び込まれたのよ」
「この傷がその時のものよ」
オスカーを撫でながら栄子は言った。
オスカーはこの中の12頭の内では大柄の体格で、18歳くらいである。
通常、オランウータンは14〜15歳くらいで大人になる。
働き盛りの体毛が濃い茶色の牡であった。
オスカーは与志子の周りを、鼻をクンクンと鳴らしながら匂いを嗅ぎまわっている。
「オスカーは人懐こい性格だから、直ぐに貴女にも慣れるわよ。」
オスカーが与志子の匂いを嗅ぎまわっているのを見て言った。
「こっちに来て」
と、言ってオスカーから離れて歩き出す栄子。
与志子が栄子について歩き出すと、オスカーが与志子の後に鼻をクンクンさせながらついて来た。
それを見ていた栄子がオスカーを強い口調で嗜めて追い払った。
オスカーは残念そうな顔をして与志子を見詰めていた。
「貴女、オスカーに凄く興味を持たれたみたいね」
栄子は与志子に笑いながら言った。
オスカーは嗅ぎ取ったのである。与志子の媚裂から微かに牡を誘う匂いが出ていることを。
交尾の経験があるオスカーだけが解る、微かな匂い。
「そして、この子がボブって言うの」
栄子はうずくまっている一頭のオランウータンの前で止まった。
オスカーよりも少し大きな体格の若い牡のオランウータンであった。
そのオランウータンは、赤毛ではなく黒褐色で身長は与志子と同じくらい有りそうだ。
(毛の色が章吉と同じような色ネ)与志子は思った。
「この島には観光客相手の見世物で、闇でオランウータン同士のボクシングショーみたいなものが行われているのよ」
「彼は、選手だったのよ」
「でも、気が弱いから、いつも殴られ役だったのね。」
「だから、救助されてから2ヵ月半ほどになるけれど、まだ怯えているの」
栄子はボブの隣に座り、ボブを撫で始めた。
「貴女にボブの世話をしてほしいの」
「お願いね」
栄子は軽く頭を下げた。
「分かりました。一生懸命、世話させていただきますわ」
与志子はボブの前にしゃがみ込み、ボブの顔をマジマジと見た。
「ズーッと見回したけれど、ここでは、あなたが一番のハンサム君ね」
与志子はボブを見た時、子宮の辺りがキュンと鳴った。
新しい彼はボブに決めた与志子であった。
「ボブ、よろしくね」
与志子はボブの手を握った。
与志子がボブの世話をするようになって、2週間程が過ぎていた。
ボブも随分と与志子に慣れてきていた。
元来大人しい性格のオランウータンに、見世物としてのボクシングと言っても、実際、殴り合うのだから、精神的にもあまり好ましいとは思えない。
ましてやボブのような、おとなしい性格のオランウータンには。
だから、与志子はボブに愛情を注いだ。
ボブも与志子にジャレつくまでに慣れていた。
「ボブ、あなた随分元気になってきたわ」
与志子は愛しそうにボブの頬を撫で回す。
「私にも随分、慣れた様だし・・・もうそろそろかな」
与志子はボブの股間に視線を落とした。
「さて、こっちも準備をしておかないとね」
与志子は嬉しそうな顔をしていた。
オスカーは与志子が現われると、甘えるような鳴声を発し、ズッと匂いを嗅ぎながら与志子にまとわり付いていた。
交尾の経験のあるオスカーだから、与志子の媚裂から微かに香る牡を誘う匂いを感じ取っていたのである。
そんな事など知らぬ与志子は、オスカーの事を鬱陶しく感じていた。
いつものようにオスカーが与志子に走り寄って来て、与志子の腕を引き自分の方へ引き寄せる。
「またオスカー、お邪魔虫ね」
与志子は腕を振り払い、オスカーを睨み付けた。
オスカーは与志子がボブを可愛がるので、ヤキモチを焼いてボブから引き離すのである。
ボブは与志子をオスカーに盗られまいと、背後から与志子を自分の方へ抱き寄せた。
与志子を抱き寄せた時、ボブの手がちょうど与志子の乳房を鷲掴みにする格好になった。
ボブは、柔らかく張りのある弾力が気になり、シャツの上からタプタプと揉み始めた。
与志子は嫌がらず、久しぶりの感触に浸りながら、ボブの手の動きを見詰めていた。
大人のオランウータンの保護施設は森の中に作ってある為に、他の人達からは周りを見渡し難いのである。
オスカーが少し離れた所から与志子達を見ている。
「ダメよ、ボブったら」
与志子は笑いながら、後ろ手でゆっくりとボブの股間をまさぐり、肉棒を探し当てると弄びだした。
「どう、気持ちいい?」
他人の気配を気にしながら、ボブの肉棒を弄び続けた。
やがて、ボブの肉棒は硬さを増し、ぐんぐんと膨張し始めた。
ボブも気持ちが良いのか与志子の乳房を揉むのを忘れ、下を向いて与志子の手の動きを見ていた。
「あらあら、こんなに成ったんじゃ止めると罪ね。」
与志子は身体の向きを変え、ボブと正対すると肉棒を上下に扱き始めた。
ボブは与志子の肩に手を置き、自ら腰を一心不乱に振り出した。
「どう、他の牝じゃこんな事してくれないでしょ」
どのくらいの時間が過ぎたのだろうか、ボブが絶頂に近づいている事を肉棒を扱く与志子の手は感じ取っていた。
与志子が肉棒の先端を片方の手で被うと、直に唸り声を上げボブの熱い獣液が被った掌に勢い良くほとばしった。
「ひゃー、すごい」
与志子は嬉しそうに奇声を上げた。
「アハハッ、凄い勢いだわ」
与志子は立ち上がり、ボブを見て言った。
「ボブ、今夜は、もっといい事してあげるよ」
この施設は夜9時になると、自家発電での電気の明かりは消え、後はランプの明かりのみになる。
「さあ、ここに入って」
与志子は周りを気遣い、小さな声で言うとボブを部屋に招き入れた。
ボブは訳が分からず、ノソッノソッと部屋に入った。
与志子は周りを見回して、誰にも見られていない事を確認してドアをゆっくり閉めた。
「ふーっ、なんとかオスカーに悟られずにここまで来たわ」
与志子はドアの鍵を閉めた。
部屋の明かりは、ランプ1つの明かりである。
「・・・ボブ、素敵な体験させて上げるわ」
与志子はボブの手を引いて奥の部屋に入った。
「いい子ね、ここで少し待っててね」
与志子は急いで隣の部屋に駆けた。
机の引き出しから、ジッパー付きのビニール袋を取り出した。
袋のジッパーを開けて、中からガーゼを取り出した。
このガーゼは、牝オランウータンの性器に擦り付けて、牝の匂いを付けた物である。
この日の為に与志子が、準備しておいたのだ。
与志子は短パンを脱ぎ、パンティを膝まで下げて、牝オランウータンの性器の
匂いがたっぷり付いたガーゼを、自分の媚裂の裂け目に挟みパンティを穿き直した。
「さあ、これで準備はよし」
与志子は急いで、ボブの所へ行った。
与志子はボブを座らせ、急いで床にタオルを敷いてその上に座るとTシャツを脱ぎ取った。
白く形の良い張りのある乳房がプルンと踊った。
ランプの明かりに与志子の裸体が妖しく映える。
与志子はボブの胸にゆっくりと顔を埋めていく、そして、軽く乳首を吸ってやった。
ボブはビクンと小さく跳ね上がり、腕で与志子の顔を軽く払った。
「ふふっ、気持ちいいの?」
「それとも、こそばいのかな?」
与志子は妖しく笑みを浮かべ、またボブの胸にゆっくりと顔を埋めていく。
ボブは黙って注意深く与志子のする事を見ている。
与志子は今度は、舌先で乳首をチロチロと嘗め回した。
「ウガーッ」
ボブは与志子を軽く跳ね除けた。
「アハハッ・・・今度は私にして」
与志子は瓶を手に取り、
中のトロリとした液体を人差し指に掬うと、自分の乳首に塗った。
あの別荘で章吉にした事と同じ事をしようとしているのである。
「さあ、蜂蜜よ、舐めて。」
与志子は膝立ちになり、乳房をボブの目の前に突き出した。
ボブは最初鼻を乳首に近づけクンクンと匂いを嗅ぎだした。
匂いを嗅いでから、おもむろに乳房に吸い付いた。そして、乳房を吸いながら器用に舌先で乳首を嘗め回した。
「ああッ・・・んふ・・」
与志子は呻き声を上げてボブの顔に強く押し付けた。
ボブは乳首から蜂蜜の味がしなくなると、乳首を吸いながら乳房を揉みまわした。
「ボブ、ちょ、ちょっと待って」
と、言って、与志子はボブの顔を吸い付いている乳房から引き離し、もう一度蜂蜜を今度はたっぷりと塗った。
それから幾度、乳房に蜂蜜を塗るのを繰り返したか定かではないが、蜂蜜の残りが僅かになったところで与志子は次の行動に移った。
与志子はハァハァと呼吸を荒げ、玉の様な汗が全身から吹き出ていた。
与志子はゆっくり立ち上がるとボブの目の前に立ちはだかった。
白いパンティの一ヶ所に大きなシミが広がっていた。
ボブは見上げて与志子の顔を見ると、与志子と視線が合った。
「んふッ」
与志子はボブと視線を合わせたまま悪戯っぽく微笑すると、パンティの淵に指を掛けゆっくりとボブの反応を見ながら降ろしてゆく。
柔らかく絡み合い、そして白い裸体によく映える黒い陰毛がボブの目の前に現われた。
パンティがスルリと足首の辺りまで降ろされた。そして、片足をパンティから抜いた。
その時、ガーゼが ぽとりと落ちた。
与志子はボブの行動を見ている。
ボブは上を向いて与志子の顔を見たり、正面を向いて目の前の陰毛を見たりして、落ち着きをなくしていた。
やがて、ボブは手を伸ばして陰毛を撫で始め、そして、両手でかき分けて毛繕いを始めた。
「やっぱりね、あなた達は皆、これが気になるようね」
章吉の時もそうであったように、身体の一ヶ所だけ生えている事が不思議なのである。
少しの間、与志子は立ったままの姿勢で、ボブの行動を眺めていた。
ボブが先程から鼻をクンクンと鳴らして、匂いを嗅ぎつけたようだ。
匂いがわかるのか、少し興奮した様子で与志子の媚裂の辺りを嗅ぎまわる。
ボブの目付きが牡の目付きに変った。
与志子はバスタオルの上に座り、膝を立てて大きく脚を開いた。
与志子の媚裂が無防備にボブの目の前にさらけ出た。
ボブが与志子の股間に顔を突っ込んできた。
与志子は仰向けになると、脚をM字型に大きく開き、ボブを受け入れる準備をした。
与志子の媚裂に鼻を付けるようにして嗅ぎまわっていたかと思うと、直ぐに与志子の媚裂に吸い付いてきた。
ボブは与志子に吸い付いたまま、舌を使って媚裂を貪るように舐めまわした。
「ううッ、くうッ・・・」
ボブに吸い付かれたそこを中心に与志子の身体が火のように熱くなった。
与志子の口から呻き声が吹きこぼれる。
「ああッ・・この快感よ・・人間の男とでは絶対に味わえないわ」
ボブの舌が与志子の膣の中を縫うように奥へと進むと、与志子の腰がたまらずくねくねと踊った。
他の皆に聞こえないように喘ぎ声を押し殺す為に必死でタオルの端を噛んだ。
ボブの舌は、子宮口の辺りをこねくり回すように動き続けた。
「う、うぐ、うぐ、ぐ、ぐ・・」
与志子はたまりかねて仰け反った。
全身から玉の汗が噴出し、白い肉が痙攣した。
ボブはグチュグチュと喉を鳴らしながら、与志子の愛液を飲み込んでゆく。
「くうッ・・・・ぐぐうッ」
与志子は唇を噛みしばって、首を左右に振っている。
与志子の両脚は天に向かって伸び、腰はガクガクと大きく跳ねる。
ボブの唇は、蛭のように吸い付いたまま離れず、唇を動かしては女芯を刺激する。
与志子は絶頂に達したのか身体が急に動かなくなり、手足もパタリと力なく床に横たわった。
ボブも、与志子の媚裂から唇が離れた。
ボブは、はじめて見る与志子の濡れた媚裂の入り口を指で開いたり閉じたりしている。
与志子が意識を戻し、気だるそうにゆっくりと上半身を起こした。
「・・・・」
まだ与志子の焦点が合っていない瞳は宙をさまよっていた。
与志子にとって舌先で子宮の入り口を舐められる愛撫は、章吉との交尾以来であった。
与志子はボブの肉棒を求めて股間に手を伸ばし、目当ての物を捜し当てるとゆっくりと弄びだした。
すでに大きくなり、硬さを増している肉棒を、与志子はやさしく口に含み舌先で肉棒の先端をチロチロと愛撫した。
ボブも気持ちが良いのか、与志子の動きを見下ろすように見詰めている。
そして、肉棒を口に含んだ与志子の動きが激しくなると、ボブも与志子の動きに合わせて腰を振り出した。
ボブが腰を振り始めると与志子は肉棒から口を離し、掌で肉棒を扱きながらボブに抱きつき仰向けになった。
ボブの肉棒の先端を媚裂に導くと、ズブリと勢いよく入ってきた。
「うッ」
与志子は小さく呻くとボブの身体に脚を絡ませた。
まだ若いボブは力任せに腰を振り、ボブの肉棒がグイグイと与志子を突き上げる。
与志子は、生まれて初めて味わう強烈な感触に、小さく息を吸い込むと、我を忘れて身をよじり、噛み縛った口から呻き声がもれた。
ボブは一心不乱に腰を揺すり、与志子を責めたてる。
与志子は次第にボブの動きに巻き込まれ、章吉の時とは違う、しびれるような妖しい快感がこみ上げてくるのを感じた。
与志子の腰が、ボブに合わせるようにうねり始めた。
「うう、・・・たまらない・・」
与志子は、もう何も分からないように唇を開き、唇からよだれを流し、気を失う寸前の状態である。
ボブがいっそう荒々しく突き上げてくると、「ヒィッ、」と悲鳴をあげて、狂ったようにボブの背中の毛をむしるのであった。
悩ましい唇からは、よだれを流し、生々しい呻きをもらす。
「あ、ああ・・・もう、もうだめッ」
与志子が獣のような呻き声を上げて果てたのは直ぐ後だった。
翌朝、与志子は、だるく重い身体で朝食を摂りに食堂に行った。
栄子が手招きして呼ぶので隣に座った。
「どうしたの?お疲れのようね」
与志子の顔を見て栄子が言った。
「昨夜はあまり眠れなかったから」
与志子は昨夜のことを思い出した。
あれから、何度ボブが交尾をせがんできたか分からない。
ボブは射精をすると休む間も無く、すぐに与志子に交尾をせがんできた。
与志子は朦朧とする意識の中で、ボブの突き上げる肉棒を感じているうちに、暗い闇の中へ意識が吸い込まれていった。
与志子が気付いた時には、東の空が白みがかっていた。
ボブは自分の巣に戻ったのか、辺りを見回したが見当たらなかった。
与志子は起き上がると、けだるく重い身体を引きずるようにシャワールーム入った。
頭からシャワーの水を被り、ボーッとした意識の中で下を向いて身体を伝いながら落ちる雫を見ている。
無意識に剃刀を手に、陰毛を剃り始めた。
自分でもこの行動が何故なのか解らない。
おそらく、交尾の度に毛繕いされる時間が惜しいのであろう。
「ねえ、聞いてるの?」
与志子は栄子に肩を揺すられて、ハッと我に還った。
「大丈夫?」栄子は与志子に尋ねた。
「ええ、大丈夫よ・・・それより、なに?」
与志子は苦笑いをした。
栄子はあきれたような顔をして、話始めた。
「もう、ボブは、そろそろ自然に還そうと、みんなで話し合っているの」
「エッ、もう」
「で、いつ還すの?」突然の話に与志子は驚いた。
「今日よ」
「エッ、・・・」
与志子は絶句した。
「ごめんなさいね、貴女抜きで話を進めちゃって」
栄子は頭を下げた。
「やっと慣れてきたところなのに」
与志子は不満そうな顔をした。
「ボブはダメよ」
与志子は必死に訴えた。
章吉の時と同じように、ボブとこれからという時に引き離されてしまう。
「やっと、・・・やっと・・・と、思ったのに」
与志子は顔を塞ぎシクシクと泣きはじめた。
「貴女がここへ来る前から彼らはここに居るのよ」
「もう3ヶ月以上になるわ、あまり長く居て人間に慣れ過ぎるのも問題なのよ」
栄子は諭すように与志子に言い聞かせた。
その日の午後、ボブを乗せたトラックは、施設から数十キロ離れたジャングルへ向かった。
数名の研究員達が見送っていたが、その中には与志子の姿はなかった。
「ヨシコハ、ダイジョウブデスカ?」
ドクターブラウンは、心配そうに栄子に尋ねた。
「今から部屋に行って、様子を見てきます」
と、栄子は与志子の部屋へ向かった。
椅子に座って、ぼんやりとしている与志子を栄子は宥め、励ました。
翌日、与志子は元気なく、ぼんやりと作業をしていた。
何か、鋭い視線を感じ、視線を感じる方にゆっくりと顔を向けた。
フッと1頭の変わったオランウータンに眼が釘付けになった。
顔の両脇が大きく張り出しているのである。
鋭い視線で与志子を見ていたのは、そのオランウータンであった。
「ねえ、栄子さん、あのオランウータン」
与志子は指差した。
「ああ、彼の名前はキングって言うの。」
「両脇に張り出しているのは、フランジって言うの。」
「強い牡の印よ。」
「彼がいる間は、ここの牡達はフランジが出来ないわね。」
栄子は与志子に手短に説明した。
与志子はこのキングに一目惚れした。
貫禄があり、いかにも強そうで、頼りがいがありそうだと思った。
「フランジがある牡には、大きな喉袋があって、ロングコールと言って独特の音声を発するの。」
「するとね、発情した牝オランウータン達が彼の元へやってくるの。」
「だから牝には不自由しないわね。」
栄子が笑いながら教えてくれると、その場を去っていった。
与志子はズッとキングを見詰めていた。
「そうなの?牝には不自由しないんだ。」
ポツリと呟いた。
キングと与志子の眼が合った。
キングは与志子をじっと見ている。
与志子の媚裂がキュンとなり、湿り気を感じた。
「キング・・・他の牝猿どもより私よ・・・」
次の場所へ移動する途中、何者かに不意に腕を掴まれ、木陰に引き込まれた。
「オスカー、また、あんたなの!」
与志子は腕を振り払い、オスカーを睨み付けながら怒鳴った。
オスカーは、素早く与志子の腰に腕を巻きつけ、抱き寄せた。
「やめなさい!」
与志子はオスカーの腕をもぎ取るように外した。
与志子はいつも自分にちょっかいを掛けてくるオスカーを鬱陶しく思っていた。
「あなたなんか、大嫌いよ!あっちへ行きなさい。」
オスカーは渋々与志子から離れていった。
オスカーは与志子が発情しているのが解っていた。
与志子は気付いていないが、ボブと別れてからの与志子の媚裂からは、牡を誘う匂いが強くなっていた。
交尾経験のあるオスカーは、与志子が新しい牡を欲している事を嗅ぎ取ったのである。
ボブが施設から去って2週間程過ぎたある夜。
与志子はバスタオルを身体に巻き付けたままの姿でバスルームから出てきた。
居間は明かりが消してあり、薄暗かった。
バスルームから寝室へ向かう途中、与志子は何かの気配を感じた。
「誰か居るの?」
与志子は不安気に壁の方に向かって言った。
壁の影からヌッと現れたのはオスカーであった。
与志子は窓の鍵を掛け忘れていたのであった。
「オ、オスカー、な、なんであんたがここに・・・」
オスカーの眼つきを見て、与志子はオスカーの意を察した。
視線を股間に移すと、血管を浮き立たせた肉棒が隆々と天に向かって突き立っていた。
(オスカーは、初めて会った時から私を狙っていたんだわ)与志子は今までのオスカーの行動を理解した。
オスカーの狙いは、与志子の媚裂にあった。幾度も交尾の経験があるオスカーだから、与志子の媚裂から微かに漂う牡を誘う匂いが判るのであった。
オスカーは猛ダッシュで与志子に駆け寄り、腕を伸ばした。
「ヒッ」
与志子が驚いて身を引くと、オスカーの手は与志子が身体に巻き付けていたバスタオルを引き剥がした。
与志子は全裸にされた。
豊満で張りのある乳房、美しくくびれた腰、パンッと張って弾力のある双臀がオスカーの前に露になった。
与志子が言葉を発する間もなく、オスカーは与志子を抱き寄せ、押し倒した。
「やめなさいよ!ばか、ばか」
与志子は暴れ、オスカーの頭をゲンコツで何度も殴り続けている。
オスカーは殴られ続けても怯まず、バタバタと暴れる与志子の脚を素早く掴み、大きくM字型に広げた。
オスカーの目の前に、陰毛を綺麗にそり落とした牡を誘う匂いを放つ媚裂が曝け出された。
「ひッ、ひッ・・・やめて・・・いやぁ・・」
与志子は乳房を揺さぶり、黒髪を振りたくってゲンコツで繰り返し殴り続けた。
与志子の行動とは逆に、媚裂はすでに牡の受け入れを待ち望んでいるかのように愛液で潤っていた。
逃れる術は無かった。
オスカーは、牡を誘う匂いを強く放つ与志子の媚裂に吸い付いた。
「イヤよ、オスカー、やめなさいってば・・・」
与志子は、なおもオスカーの頭を殴り続けている。
吸い付きながらオスカーの舌が与志子の媚裂の合わせ目をかき分けるようにして舐めあげる。
舐め上げた舌先が与志子のツンと尖った女芯をくすぐる。
オスカーは舌で蟻塚の蟻を舐め取るように内襞を舐め、丁寧に優しく、ゆっくりと奥へと舌を進めて行く。
ボブとの交尾から2週間経っていた、それだけにオスカーの舌の動きがビンビンに感じ取れた。
「うッ」
与志子は短く甘い呻き声を上げると、オスカーの頭を殴り続ける腕に力が入らなくなっていた。
与志子の最奥にオスカーの舌が届く頃には、与志子の掌はオスカーの頭を撫で回していた。
「オ、オスカー、やめて・・・」
オスカーの舌先が子宮口を嘗め回し優しく愛撫する。
「ああッ・・んんッ」
与志子は掌でオスカーの頭を優しく撫で回しながら、妖しく腰をくねらせ始めていた。
与志子の媚裂からは愛液が溢れ出し、それをぐちゅぐちゅと音を立ててオスカーが優しくすする。
与志子の子宮口は緩み始め、オスカーは舌先を尖らせてゆっくりジワジワと子宮の中まで入れようとしている。
与志子は頭を振り、悶絶せんばかりに呻く。
「ううッ、・・・ああ・・・オスカァ・・・」
オスカーは舌を操りながら股間越しに、腰をくねらせ、甘い呻き声を上げる与志子を見ていた。
オスカーは与志子が完全に堕ちた事を悟った。
与志子が自分の牝になったことを悟った眼で与志子を見ていた。
与志子は潤んだ瞳でオスカーを見て、太腿を押さえているオスカーの片方の掌をはずし取り、自らオスカーの掌を乳房にあてがい、まるで、オスカーに乳房の揉み方を教えるように揉み始めた。
あれ程、鬱陶しく思っていたオスカーが、今は愛おしく思える与志子であった。
「ねえ・・おねがい・・吸って・・」
与志子はオスカーを身体の上に招き上げ、片方の乳房をオスカーの唇に押し付け催促するように左右に小さく振った。
オスカーはツンと尖った乳首に強く吸い付き、舌先で乳首をもてあそんだ。
「ああッ・・」
与志子は小さく呻き声を上げると、頭を左右に振り出しオスカーの背中を優しく撫で始めた。
オスカーが腰を少し浮かせると、肉棒の先端が与志子の媚裂に触れた。
与志子の媚裂は新しい主を迎え入れようと、だらしなく口を開き、愛液を滴らせていた。
章吉やボブとは違い、交尾経験のあるオスカーの肉棒は与志子の介添えなしで、媚裂の奥深くに分け入ってきた。
「ううッ」
与志子の背中が反り返った。
与志子の媚裂の内襞は、新しい主に絡みつき、進入を歓びで迎え入れた。
オスカーはゆっくりと、力強く、与志子の媚裂の最奥へと肉棒を押し入れた。
与志子の恥骨とオスカーの恥骨が触れ合うと、オスカーは恥骨を力強く押し付けながら腰を上下にゆっくりと動かす。
与志子の女芯が、ゴシゴシとオスカーの体毛で刺激される。
与志子も呻き声を上げながら、女芯をグイグイと押し付けながら、腰を廻す様にくねらせる。
与志子の媚裂からは、愛液が溢れ出しオスカーの体毛を濡らし、グチュ、グチュと淫靡な音が部屋に響いた。
「ああッ、オスカぁ」
与志子はオスカーの顔を両掌挟んで乳房から離すと、自らオスカーの唇に吸い付いた。
本能のおもむくまま、舌を絡め、吸った。
朦朧とする意識の中で、気持ちでは鬱陶しく思うオスカーを、与志子の媚裂は新しい主と認めた事を感じ取っていた。
オスカーがゆっくりと力強く腰を前後に振り始めた。
与志子の甘い呻き声が部屋に響き渡った。
翌早朝、野鳥の声に与志子は眼を覚ました。
朝日が木漏れ日となって、床に横たわる与志子の裸身を照らしていた。
オスカーは居なかった。
ただ、与志子の裸身に付いたオスカーの抜け毛と、媚裂を封印するように塞ぐ膣栓だけが昨夜の事を物語っていた。
与志子は起き上がると、フラ付く足取りでシャワーを浴びた。
膣栓を剥がすと、オスカーの白濁とした獣液がドロッと内腿を伝った。
シャワーで洗い流されるオスカーの獣液を見たら、何故か与志子は泣けてきた。
あんなに鬱陶しく思っていたオスカーに、章吉やボブの時より快感を得た自分が解らなくなっていた。
今日はオスカーと顔を会わせたくなかったので、仮病を使って仕事を休んだ。
一日をボーッとして部屋の中で過ごした。
夕方、栄子が心配そうに見舞いに来た。
「大丈夫?」
心配そうな顔をして栄子が言った。
「はい、大丈夫ですよ。」
与志子は笑顔で答えた。
「よかったわ。思ったより元気で。」
栄子はホッとした顔をした。
暫く、栄子と与志子の雑談は続いた。
その日の夜、シャワーを終えた与志子はベッドの淵に腰掛けて窓を見詰めていた。
フラフラと立ち上がると、窓の傍に寄った。
月明かりを頼りに暫くの間、森の奥を見詰めて居た。
躊躇する様に窓の鍵を外し、大きく窓を開くと、ベッドに戻った。
ベッドの脇に立つと、バスローブを脱ぎ、意を決したようにパンティを下ろし全裸になった。
ベッドに仰向けに横になり、愛しい人を待つような眼差しで窓の外を見た。
どの位、窓の外を見続けていただろう、与志子は悲しくなり涙が溢れてきた。
恋人に振られた様な気持ちになり、顔を天井に向け嗚咽を漏らした。
(馬鹿な私、何を期待していたんだろう。)
両掌で瞼を多い、小さく肩を揺らして泣いた。
何か気配を感じ、与志子が窓の方を見ると、黒い大きな影が部屋に入って来るのが解った。
「ああッ・・」
悲しみの涙は悦びの涙に変わり、与志子は両掌で口を塞ぐと歓喜の声が漏れた。
与志子の媚裂は愛液がドッと溢れ出し、主を迎え入れる準備は整った。
与志子はゆっくり両脚をM字に大きく開くと瞼を閉じた。
影はベッドの上に上がると、開き切った両脚の間に分け入った。
暫くして与志子の口から悦びの呻き声が漏れた。
翌朝、与志子は座っているキングの傍に立った。
周りを見回し、誰も居ないのを確認すると、キングの前に跪いた。
キングの顔を見詰めながら、ゆっくりと腕はキングの肉棒を握り、もてあそび始めた。
掌でゆっくりと、睾丸から肉棒へと掌でもてあそぶ。
キングは与志子の掌の動きを見詰めている。
キングの肉棒が硬度を増してゆくのが、与志子の掌に感じ取れた。
与志子は掌で硬くなった肉棒を握り、ゆっくりと上下にしごき始めた。
十数回しごくと、肉棒から掌を離した。
キングの肉棒は天を突いたままである。
与志子は、穿いている短パンに手を突っ込み、潤んだ媚裂の愛液を手に付けると、キングの鼻に塗り付けた。
「私の匂いよ。」
与志子は微笑むと、その場を立ち去った。
それから2日程経った夜。
与志子はいつものようにオスカーに媚裂を弄ばれていた。
「ああッ、・・・・うむ・・」
喘ぎながら腰をゆっくりと、くねらす与志子。
オスカーが突然与志子の媚裂から舌を抜いた。
唾液と混じった与志子の愛液が、舌に糸を引きながらオスカーが離れていく。
与志子は、顔を上げもっとして欲しそうな顔をして、オスカーを見た。
オスカーは怯えた様にスゴスゴとベッドから降りてゆく。
怯えるオスカーの視線の先を与志子は見た。
キングが、いつの間にか部屋に来ていたのである。
「キング」
与志子は一言発した。
キングは与志子が横たわるベッドの淵へと、真っ直ぐにやって来た。
入れ替わるようにオスカーは、そろそろと部屋の隅を伝うように窓の方へ引き下がって行く。
与志子とキングは眼が合った。
キングはベッドに上がると、大きく開かれた与志子の股間へと顔を埋めていった。
十分に潤っている与志子の媚裂に、キングの舌がヌルッと割入ってくる。
与志子は顔を上げ、媚裂を嘗め回すキングを見ていたが、やがて、喘ぎ声と共に天井を向いた。
キングの舌戯に酔い、腰をくねらせながら顔を横に向け虚ろな目で、窓際のオスカーを見た。
オスカーは、キングとの行為に喘ぐ与志子をジッと見ている。
「ごめんね、オスカー。」
込み上げて来る快美の中で、思った。
キングが与志子に覆い被さり、腰を与志子の股間に沈める頃には、もう与志子の頭の中からオスカーは消えていた。
与志子は狂ったようにキングの下で、身体をくねらせ、舌を吸い、喘ぎ声を上げた。
この日を境に、キングは毎晩与志子と交尾をするために部屋にやって来るようになった。
与志子はいつもどおりオランウータンの子供達の世話をしていた時、森の奥の方から小さな鳴声が聞こえる。
与志子はこの鳴声に聞き覚えがあった。オスカーが与志子の周りをうろつく時に発する鳴声に似ていた。
「まさか、オスカー?」
与志子は鳴声が聞こえる方を見た。
与志子はこの鳴声に誘われるように、森の奥へと歩み始めていた。
小川沿いに森の奥へと入っていった。
どれほど森の奥へと分け入ったか分からないが、先程まで聞こえていた鳴声が止んだ。
与志子は立ち止まって周りを見回している。
与志子は自分を見詰める視線を肌に感じていた。
何者かが木の枝の上からジッと与志子を見詰めている。
「オスカーでしょ?・・・」
与志子は少し不安になり2、3歩後退りした。
すると、ザザーッと葉が擦れる音がしたのと同時に与志子の目の前を茶黒い巨体が現われた。
「ヒッ」
与志子は突然の事に驚き、尻餅を着いてしまった。
茶黒い巨体は何もせず、与志子を見据えていた。
「やっぱりオスカーじゃない」
与志子は安心して、お尻に着いたゴミを払いながら立ち上がった。
「ダメでしょ、驚かしたら」
ジッと与志子を見据えていたオスカーが、突然、与志子の腕を掴んだ。
「嫌ッ」
与志子は腕を振り払った。
「昨夜、大人しく抱かれたからって、あんたの牝になった訳じゃないからね。」
「それに私はもうキングのものよ」
与志子は怒った様に言った。
オスカーはお構いなしに与志子の腕を掴み、森の奥へ歩み出した。
「イヤッ、イヤよオスカー」
与志子は足を踏ん張って拒んだ。
ガウーッ、オスカーが牙をむいて威嚇してきた。
「ひッ」
与志子はもう黙って付いて行くしかなかった。
態度では拒んでいても、与志子の媚裂はシットリと潤み始めていた。
少し奥に行った所で、オスカーは植物を踏み倒し始めた。
与志子はこの時、逃げようと思えば逃げられた。が、逃げなかった。
心の底では、オスカーとの交尾を楽しみたいと思う自分がいた。
それよりも、媚裂の潤いはパンティに染み込み、そのシミは徐々に広がっていた。
乳首は硬く尖り、もう与志子の身体はオスカーの受け入れの準備は整っていた。
与志子は踏み倒れた草の上に座り、Tシャツを脱ぎ始めた。
「オスカー、あなたは悪い子だわ」
与志子は側に立つオスカーのいきり立った肉棒を掴むと、優しく揉み始め、睾丸に舌を這わせた。
「どう、気持ちいい?」
「他の牝ではこんな事してくれないわよ」
(馬鹿な私、何を他の牝猿と張り合ってんのよ)
与志子はフッと小さく笑うと、やさしく睾丸を口に含んだ。
与志子が施設に帰ってきたのは、夕方だった。
シャワーを浴びながら、与志子はオスカーとの行為を思い出していた。
与志子は草の上に仰向けに寝ると、両脚を空に向かって上げてパンティーを脱いだ。
すると、今まで与志子の行動をジッと見ていたオスカーが、与志子の内腿に手をかけて股間を大きく開かせた。
股間に顔を埋めると、牡を誘う匂いの出所を嗅ぎ当てて、長い舌をゆっくりと深く沈めていった。
やがて、与志子の口から甘い喘ぎ声が漏れると同時に、腰が妖しくくねり始めた。
「ううッ・・・いいわ・・」
ハァハァと息が荒くなり、切なげな呻き声が口から零れた。
両手でオスカーの頭を股間押し付け、快楽を貪る様に腰が勝手にくねりだす。
与志子の身体から玉のような汗が噴出し、半開きの口から涎が流れ落ちた。
与志子は媚裂を塞いでいる膣栓を毟り取ると、シャワーで洗い流し始めた。
「今夜もキングが来るから綺麗に洗っておかないと。」
足元に流れ落ちる白濁とした液体を見たら、オスカーとの行為を思い出した。
「ううッ・・・うむ・・」
与志子の裸体がせりあがるように仰け反った。
膨張し、硬度を増したオスカーの肉棒の先が、与志子の媚裂にゆっくりと分け入ってきた。
交尾の経験が豊富なだけに、オスカーの肉棒はすんなりと与志子の媚裂を捕らえた。
与志子の腰が硬直してブルブルと震えた。
「うむ、ううむッ・・・」
ひときわ与志子が大きく呻いて仰け反った。
オスカーの肉棒が、与志子の媚裂に完全に収まると、オスカーはリズミカルに腰を揺すり始めた。
交尾の経験が豊富なオスカーらしく、ボブの腰の振りとは違い、与志子を焦らすように
ゆっくりと奥まで突き上げ、そして、やさしくリズミカルに腰を打ち付ける。
いつしか与志子の意識は朦朧となって、グラグラと頭を左右に揺らし始めた。
ジワジワとただれた快美が湧きあがり、与志子を溶ろかしていく。
「ああ・・・あうッ・・・」
与志子もオスカーのリズムに応えるように腰をくねらせ始めていた。
与志子は色白で美しい肌をしているだけに、のしかっかているオスカーとの対照がひときわ強烈であった。
与志子は虚ろな目で眼の前のオスカーの顔を見詰めている。
官能の渦に溺れ、頭の中は虚ろに灼けただれ、訳が分からなくなっていく。
あれ程、鬱陶しいと思っていたオスカーに、しがみつくように両腕を首に廻しむさぼるようにオスカーの舌を吸い始めた。
数分後、オスカーの腰の動きが一段と早く、深く、力強く与志子の股間に打付け始めた。
与志子の媚裂から愛液が溢れ出し、パンッ、パンッとオスカーが股間に打ち付ける音が森に響き渡る。
オスカーは目の前で揺れる与志子の豊満な乳房に吸い付き、乳首を強く吸った。
「ああ、もう、もうッ・・・」
与志子は訳も分からぬままに官能の渦に巻き込まれ、めくるめく絶頂へ向けて追い上げられていく。
「・・・あ・・・・あむむ・・・」
与志子は涎を垂らしながら、口をパクパクとさせていた。
与志子はそのまま頭の中が空白になって、全身に走る痙攣に意識が吸い込まれていった。
与志子が失神しても、オスカーはまだ腰を力強く打ち付けている。
やがて、オスカーが野生の精を与志子の中に勢いよく吐き出した。
「ああ〜ッ・・」と、
切なげなため息をつきながら与志子の意識が戻った。
オスカーが与志子から離れようとした時、与志子の掌がオスカーの肉棒の根元を掴んだ。
与志子は朦朧とする意識の中で、オスカーの肉棒をゆっくりとしごき続け、最後の一滴まで精を膣の中にしごき入れた。
しごき終えると、与志子の意識はまた、暗い谷の淵に吸い込まれていった。
与志子の意識が戻った時には、オスカーの姿は無かった。
(これが章吉なら、ずっと隣で意識が戻るまで居てくれるのに)そう思うと与志子は少し寂しくなった。
(でも、交尾ならオスカーが一番だわ)
与志子はオスカーが、いつ絶頂を迎えたかは覚えていない。
また、自分がオスカーの精を最後の一滴まで扱き出したことも覚えていなかった。
ただ、媚裂が膣栓で塞がれているので、自分の中で絶頂を迎えたのが解った。
与志子はこの日を境に、下着を着るのをやめた。
翌日の午後も、遠くでオスカーの鳴声が聞こえた。
「また、オスカーが私を呼んでいるわ」
与志子は鳴声の方に向かって、誰にも見られないように森の奥へと消えて行った。
以後、毎日のように、与志子は森の中へと消えて行った。
数日後、朝の食堂。
「いよいよ、明日ね」
栄子は与志子に話しかけた。
「ええ」
与志子は食事を摂りながら返事をした。
ビザの関係で与志子は日本に一旦帰らなければならなかった。
「もう、ここへ来て半年になるのね」
「どう、帰れて嬉しい?」
栄子は与志子に尋ねた。
「いいえ、帰ったら身の回りを片付けて、ビザが下り次第直ぐにこっちに帰ってくるつもりです」
与志子が答えた。
「ところで、今日、野生のオランウータンの観察に行くから、貴女も一緒に行きましょ」
栄子は与志子を誘った。
「行くわ!」
与志子は目を輝かせて言った。
施設から車で1時間ほど行った所から、人間の背丈よりも高い草木の生茂るジャングルの中を歩いて行く。
先頭の現地人が、逆「へ」の字型の鉈のようなナイフで、生茂る草木をバサッバサッと切り倒しながら1列になって奥へと歩んで行く。
与志子は前に2人、後を3人の現地人に挟まれて、奥へと進んでいた。
与志子の前2人の現地人が徐々に遅れだし、いつの間にか栄子達のグループと離れ離れになってしまった。
与志子は徐々に不安になってきた。
「ねえ、大丈夫なの?」
与志子は現地人に声をかけた。
すると、前を歩いていた2人の現地人が、足を止めてニタニタと笑いながら与志子の方に振り返った。
与志子は気味が悪くなり、後ろに振り向くと、後ろに居た現地人達もニタニタと笑っている。
(犯される)与志子は直感した。
「イヤーッ。」
逃げようとした所を髪の毛を引っ張られて、与志子は仰向けに倒れてしまった。
すかさず男達1人、1人が与志子の両手、両足を押さえ付けた。
「イヤーッ、ダメッ」
「Human being is No good!」
与志子は喚きながら、必死に暴れるが男達の力には叶わない。
2人の男達が両足を上に向けると、もう1人の男が与志子の短パンに指を掛けスルリと脱がせた。
「オーッ」
与志子が陰毛を剃り上げ、パンティを穿いていなかったので、男達はニヤニヤ笑いながら驚きの声を上げた。
「#&%$“」
男達がいやらしい笑みを浮かべてなにやら話している。
「下着を着けていなくて毛まで剃ってるぞ、こいつはとんでもないスケベ女だぞ」
とでも言っているようであった。
足を持った男達は、与志子の脚を大きく広げると、さっき短パンを脱がせた男が太腿の間に入ってきた。
男は与志子のTシャツを捲り上げ豊満な乳房をさらけ出すと、何やらイヤラシイ言葉を吐きながら、両手で撫で回すように揉み始めた。
その間でも、バタバタと暴れて与志子は必死に抵抗し続けている。
男は与志子の豊満な乳房に吸い付き、舌先で転がすように愛撫を始めた。
与志子は気分が悪くなり、オエッ、オエッと嗚咽を漏らした。
男がズボンを下げ、自分の固くなった肉棒を自慢気に与志子に見せた。
「人間はダメーッ、止めて、人間の男なんてイヤーッ。」
与志子は必死に暴れた。
男は与志子の媚裂に唾を吐きかけ、指で媚裂になじませると、肉棒の先端を与志子の媚裂にあてがった。
ゆっくりと与志子の媚裂に男の肉棒が分け入ってきた。
「イヤーッ」
「人間はダメーッ・・・・ううッ」
屈辱感で涙が流れた。
人間の男に犯された屈辱感に与志子は大人しくなった。
男はニタニタと薄ら笑いを浮かべながら腰を振っている。
ウガーッと言う怒号のような吼え声と同時に男は吹き飛ばされた。
一瞬のうちに5人の男達が吹っ飛ばされたのであった。
ある者は、口から血を流して気絶し、またある者は、その巨体を見て驚いて逃げ出した。
与志子は訳が分からないまま起き上がり、急いで短パンを拾って股間を隠した。
与志子は怖くて歯がカチカチと鳴った。
その巨体が与志子の方を向き、ゆっくりと近づいてきた。
「ボブ?、ボブなのね」
与志子の目は輝いた。
立ち上がって与志子は、ボブの首に両腕を巻きつけ抱きついた。
「ボブ・・・ありがとう」
与志子はボブに抱きつくと安心したのか涙が流れ落ちた。
人間の男に興味をなくしていた与志子であったが、今の出来事で軽蔑するようになった。
ボブは与志子のお尻を片手で抱きかかえると、ゆっくりとジャングルの奥へと歩き始めた。
「・・・・」
与志子はボブが何を欲しているのか分かっていた。
「人間はイヤッ・・・Orangutan Only・・・」
与志子は呟くとボブの肩に顔を埋めた。
夕方になって与志子はやっとボブから開放された。
何度、ボブに交尾を迫られたかは分からない。
ただ、だらしなく開き切った与志子の股間の下に、白濁のガム状の膣栓が無数散らばっていた。
与志子は朦朧とする意識の中で衣服を整え、立ち上がってフラフラと歩き出した。
薄暗くなったジャングルの中で、虚ろな瞳をしてフラフラと彷徨っている与志子を栄子達は発見した。
与志子は栄子達に見つかると、その場で崩れ落ちるように膝を着いた。
「与志子さんどうしたのよ?」
栄子は心配そうに与志子に声を掛けた。
「栄子さん」
と言うと、与志子は泣き崩れた。
「落ち着いて、とにかく早く帰って暖かいシャワーでも浴びましょう」
栄子は与志子の肩を抱いて言った。
帰りの車の中で、5人の現地人に犯された時に、ボブが現われて助けてくれたことを与志子は全て話した。
さすがにその後のボブとの事については話さなかった。
「分かったわ、この事をドクターブラウンに話して、その5人を解雇してもらうわ」
栄子も与志子の話を聞いて怒りが沸いてきていた。
5人は即刻、解雇され施設から追い出された。
シャワーの蛇口をひねると、真っ先に与志子は男が吸った乳房をゴシゴシと何度も何度も洗った。
それでもまだ汚れが落ちていないように思えた。
「不潔」
与志子は思わず口走った。
シャワーを浴びながら与志子は思った。
あの時、男に乳首を吸われ、肉棒が分け入ってきた時に、屈辱感に全身に虫唾が走り、悪寒がして吐き気がした。
まるで身体が人間の男を拒絶しているようだった。
与志子は身体を洗いながら思った。
(もう、私は人間とはSEX出来ない身体になったわ)
自分の身体がオランウータンとの交尾でないと、満足しない事を与志子は改めて知った。
(もし、目覚めた時にボブかオスカーが居たら、私はきっとそのまま密林の中で一緒に暮らしているかも知れない)
与志子はボブの膣栓を剥がし、膣の中を洗った。
流れ出るボブの精液を眺めながら思った。
久しぶりのボブとの交尾で解った。
荒々しいボブの交尾に比べ、キングやオスカーは大人の交尾である。
「Orangutan Only・・・・」
与志子は呟くと、シャワーを止めた。
突然、「番い」の撮影の後、西山に駅まで送ってもらった時、別れ際に西山が言った言葉が脳裏をよぎった。
(そうよね、その通りだわ、西山さんあなたの言うとおりだわ)
(もう私は、2度と人間の男に抱かれないわ)
「キングが来るから準備しなくっちゃ」
与志子はシャワー室を出た。
翌日、与志子は日本に着くと、西山が言ったことを実践すべく雑踏の中に消えていった。