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Life as a Dog 2


Ver 1.00

作:クロマイト



私の家では犬を飼っている。

白の、2歳になるグレートピレニーズ。名前は、ジェシー。

体はすごく大きいけれど、ちょっと臆病で…だけど素直で、優しい。内気で引っ込み思案な私にとっては、唯一心を許せる大切な相手だ。

二年前、突然犬を飼うって言い出したお父さんに連れられて、家族3人で行ったペットショップ。そこで私がジェシーを見つけた。

同じ種類の仲間がたくさん居るケージの中で、一匹だけさびしそうに仲間はずれにされていた子犬。大きくなる犬だから、って、最初お父さんは気がすすまないみたいだったけど。

『成犬になれば繁殖料も入ってきますよ』

『そうだな。…それに、ピレニーズにしては、安いし』

ケージから出してもらった子犬を抱きながら、私はそんな話を聞くともなく聞いていた。



ジェシーがまだ子犬のうちは、お父さんも熱心に躾や運動をさせていた。

けれど、今はもうそんな気持ちも醒めて、毎日の散歩や運動は私の仕事になっている。

今日も、ジェシーといつものコースを回ってから、近所の公園まで。

体が大きくて運動量も多いから、体力に自信のない私にはちょっと辛いけれど。でも、外に出られて嬉しそうなジェシーを見ると、自然と私も気分が軽くなってくる。初夏の若葉の匂いが気持ちいい。

公園のベンチでジェシーと一休みしていると、見覚えのある茶色い中型犬が走り寄ってきた。それだけでジェシーは怯えて、私の足元に擦り寄ってくる。

そんな私たちの様子も気にならないのか、その犬は無邪気な様子でベンチの周りを走り回る。何だか元気が有り余っている感じだ。

誰の犬だろう。この公園じゃ、犬を放してはいけない事になってるのに。そう思って辺りを見回したとき。

「こらぁ!甚五郎!!」

聞き覚えのある声と一緒に、小柄な人影が走り寄ってきた。それを聞いた犬が、踵を返して走り寄っていく。

「もう、お前は!勝手に走り回っちゃダメだって言ってるでしょ!」

飼い主らしい女の子が犬を叱り付けながら、こっちを見た。

…あ。

橘さんだった。去年、同じクラスだった人。ぼうっと眺めていたら、目が合ってしまった。ちょっと、気まずい。

「久しぶり〜。そう言えば、犬、飼ってたんだね」

そんな事を言いながら、近づいてくる。リードを付け直されたあの犬も一緒に。

「ごめんね。こいつ、いつまでたってもやんちゃでさ。なんか、悪いことしなかった?」

ううん、とかぶりを振る私。

「よかった。ね、隣座っていい?」

どうぞ、という代わりに体を少しよけると、橘さんは素早く滑り込んできた。羨ましいくらい屈託がない。

「おっきい子だね。ちょっと、触っていい?」

「うん…」

いつも引っ込み思案なジェシーにしては珍しく、橘さんに対しては怯えがない。私と彼女と、交互に見ながら大人しくしている。

「グレートピレニーズ、って言うんだっけ?ふかふかしてて、可愛いよねぇ」

こくり、と頷く私。

やっぱりジェシーが人に褒められるのは嬉しい。

あまり話したこともなくて、今もクラスが違うから、そんなに親しいわけでもないのに。

ジェシーが怯えていないせいか、私まで打ち解けた気分になって、私と橘さんは取りとめもない会話を楽しんだ。



少し経って、不意に橘さんが言った。

「こんな立派な犬なら、その…」

なぜか口ごもる彼女。ちらり、と私の方を見る。

「繁殖、とかで声がかかったりするんじゃない?」

「え…」

「その、ほら。血統書つきの犬とかだと、繁殖料とかで結構お金が入る、とか言うでしょ?鏑木さんの家って大きいし、そういうお付き合いもあるのかなあ、って」

「駄目なの!」

思わず、強い声が出ていた。彼女もちょっとびっくりしたみたい。

「ごめん…何か、気にさわること言った?」

あわててかぶりを振った。

「駄目なの、この子。繁殖、できないの」

つい、言ってしまった。

「できないって…その、あっちが駄目とか、そういうこと?」

橘さんが、ちょっと赤面しながら言った。変な人だ。

「ううん…」

何故だか解らないけれど。私は、大して親しくもない筈の彼女に、ジェシーのことを説明し始めた。

「この子、性格がこんなだし…それにね」

「うん…」

「今年になって判ったんだけど、股関節の形成が不十分なんだって。他にも、犬種の標準から外れた特徴がいくつかあって」

早口で、一気に喋ってしまった。

よく意味が飲み込めなかったのか、橘さんは少し黙ってから言った

「あの、それってどういう事?」

「交配…子孫を残しちゃ駄目だってこと!ダメな犬の子孫が増えるから、ダメな犬は子供作っちゃ駄目なの!!」

言いながら、涙が溢れてきた。

沈黙。橘さんも、何も話しかけてこない。顔を見ることもできない。

多分、私のこんな様子に呆れているんだろう。

彼女には、わからない。勉強も運動もできて、女子からも男子からも人気のある、生まれつき恵まれた人には。

ジェシーや私みたいに、駄目な奴の事なんて、わかりっこない。

いたたまれなくなって、私はジェシーのリードを手に取った。

「あの…鏑木さん?」

「ごめんなさい!」

そう言って、私たちは逃げるように公園を後にした。



最初にジェシーに繁殖の話が来たのは、半年ほど前の事だった。そろそろ体も一人前になって、お父さんも妙に張り切っていた。けれど。

相手の飼い主の人には、血統書を見るなり断られてしまった。私にはよく解らないけど、ジェシーの血筋はあまり良い物じゃないみたいだ。

要するに、悪い特徴を持った子犬が産まれる確率が高いから、お金を出して交配してくれる相手が見つからない。

それどころか、ただ繁殖させる事自体いけないらしい。

安易に繁殖をすると、犬種の標準から外れた雑種が増えて、犬種そのものが脅かされる恐れがあるから。図書館で調べた本には、そんな事が書いてあった。

そんな事ってあるだろうか。

自分の子孫を残す権利がないなんて、そんな酷い事があるだろうか。まるで…

ジェシーには、生まれてきた意味が無い。ううん、生まれて来た事自体、いけない事。そう言われた気がした。

その事があってから、お父さんはジェシーの面倒を見なくなって。元々動物が好きじゃなかったお母さんは、ジェシーを処分するなんて言い始めて。

私が必死になって止めたら、何とか納得してもらえたけど、二人にとってはジェシーが邪魔者なのは変わらない。

その頃から私は、ジェシーを自分の部屋で飼い始めた。

お父さんもお母さんも、内心では何か言いたそうだったけど、結局私のしたいようにさせておこうと思ったみたい。

だって、二人とも自分がジェシーの世話係にされるのを内心凄く嫌がってたし。自分がジェシーの事に触れなくて済むならそれでいいと思ったんだろう。

私は、ジェシーを自分の部屋に匿った。



その日。

付き合っている彼氏から呼び出されて、私はジェシーを部屋に置いて出かけていた。

こんな私でも、付き合ってくれる人が居て。

私は、彼のために何だってしてあげられる。

今日の呼び出しもちょっと急だったし、時間も遅かったけれど、私は弾かれたみたいに言われた場所に向かっていた。

この春から大学生になったあの人とは、最近ずっと会ってなかった。

彼の学校が遠くなったせいもあるけど、大学に入った途端、あの人は急に忙しくなったみたい。彼が受験勉強で大変だった頃のほうが、かえって逢う回数が多かったくらいだ。

それに、最近は私から携帯に電話すると怒られるし。だから、話だってほとんどしていない。

不安で不安で仕方がなかった。捨てられるんじゃないかって。

彼が望むなら、どんな事だってできる。どんなに辛い事だって、どんなに恥ずかしい事だってしてあげられる。それを分かって欲しくて、私は自然と速足になっていた。

呼び出された場所は、駅前の繁華街から少し外れたカラオケボックス。行った事のないお店だったけど、近くのファッションホテルには時々一緒に行ってたし、場所はわかっていた。受付でボックスの番号を聞いて、急いでそこに向かう。

「………」

教えられたボックスからは、聞き覚えのない声がメロディにのって漏れていた。

違うボックスだろうか。だけど、受付には私の名前で予約が入ってたし、番号はちゃんと聞いたから…ひょっとして、聞き間違えたのかも。それとも、受付の人の勘違いだろうか。

ボックスの前で迷ってたら、突然ドアが開いた。

「あ…」

「何だよ。来てたんならさっさと入れよな」

顔を出した彼は、私を見るなりそう言った。

「ご、ごめんなさい」

「いいからさっさと来いよ。ったく鈍臭ぇなぁ」

そう言いながら、彼は私を乱暴に引っ張っていく。

「来ましたよ」

「やっとかぁ。待ちきれなくて一発抜いちまうとこだったよ」

「へぇ。コレがお前の行ってたコ?意外と可愛いじゃん」

狭いボックスの中には思いがけず大勢の人がいて、私は思わず立ちすくんでいた。

「じゃあ、誰からにします?僕は今日は遠慮しますから、センパイがたの好きにしていいですよ」

停まってしまった私の頭に、彼のそんな言葉が反響していた。



背中ごしの獣のような荒い息遣いが、少しずつ速くなっていく。後ろからお尻を掴んで、闇雲な動きで突き上げてくる。

話どころか、会った事さえない人。彼の先輩のモノが、私の中に入っている。見知らぬ人のペニスが、私の胎内で暴れている。

「ああ…凄い。出る、もう出る」

そう言いながら、その人は体を強張らせた。膣のなかに、生暖かいものが吐き出される。

「じゃ、じゃあ次は俺だな」

くじ引きで決められた順番どおりに、次の人が立ち上がる。気まずそうに私の視線を避けて、それでも何故か軽く頭を下げながら、私の後ろに回る。

かちゃかちゃとベルトを外す気配がして、おちんちんの先が押し当てられる。熱く強張ったものが、私の恥ずかしい部分を這い回る。

「あ…あれ?ええと、あれ?」

「沙織ぃ」

苛立った声に、私はびくりと彼の方を見る。

「センパイ、困ってるだろ?ちゃんとお前が手で挿れてやれよォ」

「あ…」

慌てて、片手をそこに伸ばした。カチカチに堅くなった熱いものを、指先であそこに誘導する。

「あっ!」

位置が合った途端に突き上げられて、私はべたりと床に崩れた。お尻だけを突き出した姿勢で、激しく出し入れされる。

「す、凄ぇ。中のほう、濡れてもうヌルヌルだ…」

違う。それは、さっきの人が中で出したから…。

「でしょう?嫌そうな素振りしても、ソイツ結構好きなんですよ」

ちょっと離れて眺めている彼の声。だから遠慮しなくていいんですよ、なんて。

「……?」

目の前に誰かが立つ気配で顔を上げると、膝立ちになった男のひとが見下ろしている。

「上下同時に、って一度やってみたかったんだよね。いいでしょサオリちゃん」

もう膝までズボンを下ろして、勃起したペニスをぶらぶらさせながら。振り向いて、いいよな、なんて彼に言っている。

「ほら、センパイが咥えろって言ってるだろ?」

苛立った様子で近づいてきた彼が、私の髪をつかんで無理矢理体を起こさせる。

「ったく、俺の顔潰すマネばっかするなよなぁ」

思わずあけた口にペニスが押し込まれた。有無を言わさず、一気に咽喉の奥まで。

激しく込み上げるえずきを必死に我慢して、彼に教えられた通りに舌を這わせる。その間も後ろの人が激しすぎる動きをやめてくれないから、時々咽喉の奥まで滑り込んでしまう。

湧き出してくる涙に霞む目で、彼の姿を探す。元の場所に座りなおして、薄笑いを浮かべる彼。その眼は…。

物を見る眼差しだった。

「ほら、まだこれだけ待ってるんだからさ。」

前に立った人が、いきなり私の頭に手をかけた。本当のセックスみたいに、激しく腰を叩きつけ始める。

「ああ、凄い。締め付けてくる。もうイく、イく」

「お、俺もイく。ねえ飲んで。全部飲んでよサオリちゃん」

上下のペニスが同時に痙攣して、熱い液体を私に注ぎ込む。すぐに体を起こされて、休む間もなく次の人に。

「気合い入れないと終わらないよ?あ、言っとくけど手抜きはナシだから」

そんな彼の声が、男の人の体ごしに聞こえる。組みしかれてもみくちゃにされながら、私はもう何も考えられなくなっていた。

「凄いなぁ、このコ。ヤってるところ見てたら、また勃ってきちゃったよ」

「構いませんよ。飽きるまで何度ヤっても」

「いいなあ。こんな彼女、俺にもいたらなあ」

「やめてくださいよ。こんなの、彼女じゃありませんよ。野良犬が懐いて来てるのと同じですって」

「じゃあさ、これってジューカン?」

「ひで〜」

空っぽの頭に、そんな会話が流れていた。いつの間にかまた男の人が入れ替わっていたけれど、私にはもう分からなかった。



どうやって家に帰ったのか、よく覚えていない。ただ、夢遊病者みたいな足取りで、気が付けば家にたどり着いていた。

最後に、彼は言っていた。

‐大学生になって、俺も付き合いとかで大変なんだよ。今のサークル、上下関係とか結構厳しくて。センパイのご機嫌とったり、色々と気を使ったりしてさ。

ボックスのお金を、私のお財布から抜き取りながら。聞かれもしないのにそんな事を言って。

‐さっきはセンパイにあんな事言ったけど、俺、お前のこと愛してるから。

そんな事を言いながら、私に触れようとはしなかった。

だって私の顔も、体も、服も、髪も、男の人の精液で汚されていたから。

彼のそんな言葉を聴きながら、私は頷いたのかどうか。良く覚えていない。



家にはお父さんもお母さんも居なかった。

灯りのない黒々とした家は何だか、知らない他人の家みたいだ。

お父さんはずっと会社に泊まり込み。

私が生まれる前、今よりずっと景気が良くて忙しかった頃は、そんな事はしょっちゅうだったそうだけど、今はそこまで仕事なんてない筈。多分家に居たくないんだろう。

お母さんも、それを良い事にいつも出歩いている。

お稽古事だって言ってたけれど、若い恋人の所に通ってるんだって事ぐらい、子供の私にだってわかる。

私には逃げ場所なんてない。この家以外、どこにも行くところなんてない。



部屋に戻ると、ジェシーが待っていた。

寂しかったんだろう。私の足音を聞きつけて、ドアにぶつかりそうな勢いで私を出迎えてくれた。でも…。

何か気になるのか、しきりと私の体の匂いを嗅ごうとする。

ああ、そうか。

精液の匂い。ボックスのおしぼりで拭いてはみたけど、お風呂に入った訳じゃないし。第一あれだけの量、拭いただけでキレイになる訳もない。

−お風呂、入らなくちゃ…。

そんな風に考えながら、けれど体を動かす気になれなくて。

気が付くと、床に座り込んだ私に寄り添うようにして、ジェシーが私の顔や首筋を舐め始めていた。

「やだ…くすぐったいよ」

じゃれ合うみたいに床に寝そべりながら、自然に明るい声が出た。

そうだ、私にはジェシーがいる。何があってもジェシーだけは私を見ていてくれる。私だって、ジェシーを見捨てたりなんかしない。私たちは、似た者同士だから。

「や…ちょっと待ってジェシー」

けれど、今夜のジェシーはちょっと違っていた。

ちょっと興奮したみたいに、乱暴な動作。大人なみの体重があるから、私のほうが圧倒されてしまう。とうとう押し倒されて、ごろりと床にひっくり返ってしまった。

「あ、だめ。そこはだめ!」

意外に素早い動きで、ジェシーがスカートの中に顔を突っ込んでくる。止める間もなく、鼻先が下着の股の部分に触れた。

精液の匂いで興奮しているのか、ジェシーは私のいう事を聞いてくれない。

男の人に散々注ぎ込まれた部分。中に残った精液が、思い出したみたいに腿に糸を引いていた。ぐっしょりと重く湿った布地越しに、ジェシーの鼻先が押し当てられた。荒い吐息が太腿を撫でる。

「ひっ!」

ずるり、

ジェシーの舌がそこを撫でる。布地越しの感触が、却って生々しく感じられた。無意識にそこが収縮して、また中に溜まったものを布地に吸い取らせていく。

スカート越しに押し返そうとする手を押しのけて、ジェシーの舌がそこらじゅうを這い回る。

唾液で濡れた下着はべったりと張り付いて、より鋭い感触を伝えてくる。狙いを外れた舌が太腿を撫でて、ぞくぞくする感じが背筋を駆け抜ける。私は知らないうちに抵抗をやめて、自分から脚を開いて迎え入れていた。

「あ…?」

興奮したジェシーは、スカートに頭を突っ込んだままうろうろと足踏みしている。その後ろ足の間に、あかぐろい大きなものがぶら下がっていた。

ペニス。ジェシーのおちんちん。男の人のものとは違う形のものが、毛皮の下からぬっと顔をのぞかせていた。

凄く、大きい。ジェシーの動きにつれて揺れるそれは、今まで見たどんな物よりも大きかった。

欲しい。

何の抵抗もなく、そう思った。

犬と、人間のセックス。それが異常だという意識は、私の中から抜けおちていた。

「ジェシー、したい、の?あたしと、したい?」

誰にも迷惑が掛からないのなら、構わないんじゃない?

濡れ通った下着を横にずらすと、ジェシーの舌が直接そこへ触れてきた。精液と唾液以外に、私が溢れさせたものでずぶ濡れになったそこを、ジェシーの舌が容赦なくかき回す。直接触れる粘膜の感触。私は嬌声を上げた。

「いいよ…させてあげる。犬の女の子の代わりに、私がジェシーの彼女になってあげる」

舌の刺激に痙攣しながら、ぎくしゃくとうつ伏せになって。四つん這いの姿勢で、邪魔な下着を膝までずり下ろした。待ちかねたジェシーが、またそこへむしゃぶりついてくる。

「うあ。ああああぁ!」

カーペットに顔をうずめて、家中にひびくイヤラシイ声。べたりと床に伏せて、服を着たままスカートを捲り上げて、お尻だけを突き出した姿勢。

両手をお尻に回して、自分でお尻を左右に拡げて、ジェシーの舌を奥へ奥へと誘い込む。凄い勢いで動く舌が、私を何度も絶頂に押し上げる。気持ちいいのを通り越して、まるで拷問みたいに。

「…あぁ。あは。あああ」

不意にジェシーの舌が離れて、私はやっと一息ついた。全身が汗ばんで、汚れた体からむっとする匂いが出ているのが自分でもわかった。

‐服、着替えなきゃ。

そんな脈絡のないことを考えた瞬間。

ジェシーがのしかかって来た。激しい動きにつれて、熱く堅いものがあちこちに当たる。私の体は、支えきれないでずるずると延びていく。

ああ、待って。そんなに動かないで。慌てなくても、今なかに入れてあげるから。

不自由な姿勢から、脚の間に手を伸ばして。それを軽く握って誘導してやると、ジェシーの後ろ足が軽く足踏みする気配。

「はぁっ!」

粘膜が触れ合った途端、太く長いものが私の中へ入り込んできた。その感触に体を強張らせながら、私は後ろ手にジェシーの体をまさぐっていた。

「ああ。はあぁっ。うん、うんっ!ああ、ああぁっ!!」

凄く、すごく気持ちいい。今までの、あの人とのセックスでは感じなかったくらいに。あの人に言われても出せなかった恥ずかしい声が、何のためらいもなく出てしまうくらいに。

背中ごしに、はっはっと荒い息。ジェシーがぐいぐいと腰を押し付けてくる。

あなたは、気持ちいい?私のあそこにおちんちん入れて、ジェシーは気持ちいい?

そう問いかけるつもりで、後ろ手にジェシーのおなかを撫でる。お尻に力を入れて、あそこをきゅっと締め付けてみる。

私の中に収まったソレはもう一杯に膨れ上がって、私の膣内を隙間なく満たしていた。奥まで収まったペニス、根元が瘤みたいに膨らんで、もう抜くこともできない。

私はジェシーと一つになった。もう、離れられない。このまま、一生繋がったままで生きていくんだ。

そんな異常な妄想さえ、今は快感を掻き立てる。そう、これでいい。ジェシーの赤ちゃんは生めないけれど、いつでも私がジェシーのおちんちんを受け入れてあげる。したくなったら、いつでもさせてあげる。だから…

「もっと、もっとして!ジェシーのおちんちん、もっと私にちょうだい!!」

膣の中で、ジェシーのペニスが射精を始めていた。熱くてさらさらした液体が、まるで水風船のように私の膣を内側から膨らませていく。

自分の体が内側から破裂する様な、そんな恐怖感を伴った快感に、私は叫び声を上げた。まるで、そう、まるで雌犬の様に。雄のペニスを受け入れた悦びに、私はいつまでも、切れ切れの叫び声を上げ続けた。



授業の終わりのチャイムと同時に、私はトイレに駆け込んだ。授業の間じゅう感じていた、あの感覚。それを確かめるために。

「あ…」

個室に入って、慌しく下着を下ろす。思った通り、ショーツは生臭い液体でべっとりと汚れていた。

ジェシーが私の中に吐き出した精液。胎内に大量に残ったものが、まる二日たった今でも時々あふれ出してくる。私はその度に堪らない気持ちになって、所構わず自慰に耽ってしまう。

今もそうだ。

休み時間で慌しいトイレの片隅で、声が漏れないように唇を噛みながら。ジェシーの精液でぬめったあそこを慰める指を、私は止めることができない。

「……?」

不意に、上着の中で携帯が振動した。開いて見ると、メールの着信を告げる表示。発信元は…あの人だった。

見る必要なんてなかった。いつもと同じ文面に決まってるから。そのまま消去して、そうだ、忘れていた。

ジェシーの精液で汚れた指で、あの人の番号を着信拒否に設定して。

私はまた、自慰行為に没頭し始めていた。

今夜は、私からジェシーを誘ってみよう。だって、もう我慢できそうにないし。

そんな事を、頭の片隅で考えながら。



END


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