雑談の広場:コメント投稿
[ 659 ]
Re:勝手に投稿
[ 名前:
小説
]
[ 日付:
2006年04月29日(土) 19時13分
]
「そんな・・、こんなことって・・・」
麻子は思わず身を乗り出しそうになり、あわてて体をかがめて息をひそめた。バター犬というのは聞いたことがあったが、犬とセックスできるとは考えたこともなかったのだ。しかし、現実に目の前では交尾が行われ、その女性は悦びを表すように身体を震わせている。麻子は興奮で顔を真っ赤にしながら、視線は交尾している二匹に釘付けになっていた。
”ガサガサッ・・・”
不意に葦をかき分ける音が聞こえ、麻子は現実に引き戻された。あわてて地面に伏せて息をひそめていると、その音はだんだんと近づいてくる。もっと見ていたいと思いながら覗き見している後ろめたさもあり、麻子は後ろ髪を引かれる思いでその場を離れていった。
持っていた携帯電話をパタンと閉じ、麻子は出かける支度を始めた。真美が夏休みになって帰省しきて、遊びに来ないかと誘いの電話があったのだ。真美は高校時代に一番仲が良かったこともあり、麻子は久しぶりの再会を楽しみにして軽い足どりで家を後にした。
「きゃっ!!」
真美の家の呼び鈴を押して待っていると、玄関が開いたと同時に黒い塊が飛び出してきた。麻子は思わず声を上げて後ずさったが、その塊はうれしそうに尻尾を振って麻子にじゃれついてくる。落ち着いてよく見るとその塊は大きな犬で、その後で真美が楽しそうに笑っていた。
「久しぶりね〜、元気だった!?」
驚くほど化粧がうまくなり、垢抜けた格好の真美が目の前に座っていた。真美は楽しそうに東京での生活を喋り、麻子はただウンウンと頷いている。リビングに通された麻子はそんな真美を眩しそうに見つめながら、自分も東京で就職すればと少し悔しく思っていた。
高校生の時の話や近況報告で話が弾み、知らないうちに時間が過ぎていった。二人がお喋りしている間、犬はおとなしくカーペットの上に寝そべっている。麻子が犬のことを聞くと、バーニーズ・マウンテン・ドッグという種類で、名前を考えるのが面倒だったのでバニーと呼んでいると教えてくれた。真美が家を出てしまってから、寂しくなった真美の両親が飼い始めたのだ。
「麻子、悪いんだけどお婆ちゃん迎えに病院まで行ってくる。1時間くらいで戻るから待っててくれる?」
真美の携帯が鳴って何か話をしたあと、すまなそうに麻子に言った。麻子は帰ろうかとも思ったが、そう言う暇もなく真美は足早に出ていってしまった。真美の両親は働きに行っているので、家の中には麻子一人きりだ。麻子は手持ちぶさたになり、近くにあったテレビのリモコンを手に取りスイッチを入れた。
麻子がボーっとテレビを見ていると、バニーが起きあがって近くに寄ってきた。けっこう大きな犬で、立ち上がると麻子の胸くらいまでありそうだ。人なつこい犬らしく、麻子の足に身体をすりつけたり匂いを嗅いだりしている。しばらくの間はしたいようにさせていたが、おもしろい番組がなかったこともあり、麻子は暇つぶしにバニーにちょっかいを出し始めた。
「お手っ!!。ほら、私の手の上に足を載せるんだよ。じゃあ、お座りは?」
芸を教え込もうとだんだん熱が入ってきたが、バニーは覚える素振りも見せずにクルクルした瞳を輝かせている。
「もうっ、全然ダメじゃない!!」
いくら教えても覚えないバニーをあきらめ、麻子は再びソファーに座り直してテレビに目をやった。かといって面白い番組があるわけでもなく、TV画面には見たことのない俳優が主役のドラマが流れている。急に遊んでくれなくなった麻子をバニーはキョトンとした顔で見つめたあと、もっと遊んで欲しくていきなり麻子に飛びかかっていった。
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> 「そんな・・、こんなことって・・・」 > 麻子は思わず身を乗り出しそうになり、あわてて体をかがめて息をひそめた。バター犬というのは聞いたことがあったが、犬とセックスできるとは考えたこともなかったのだ。しかし、現実に目の前では交尾が行われ、その女性は悦びを表すように身体を震わせている。麻子は興奮で顔を真っ赤にしながら、視線は交尾している二匹に釘付けになっていた。 > ”ガサガサッ・・・” > 不意に葦をかき分ける音が聞こえ、麻子は現実に引き戻された。あわてて地面に伏せて息をひそめていると、その音はだんだんと近づいてくる。もっと見ていたいと思いながら覗き見している後ろめたさもあり、麻子は後ろ髪を引かれる思いでその場を離れていった。 > > > 持っていた携帯電話をパタンと閉じ、麻子は出かける支度を始めた。真美が夏休みになって帰省しきて、遊びに来ないかと誘いの電話があったのだ。真美は高校時代に一番仲が良かったこともあり、麻子は久しぶりの再会を楽しみにして軽い足どりで家を後にした。 > 「きゃっ!!」 > 真美の家の呼び鈴を押して待っていると、玄関が開いたと同時に黒い塊が飛び出してきた。麻子は思わず声を上げて後ずさったが、その塊はうれしそうに尻尾を振って麻子にじゃれついてくる。落ち着いてよく見るとその塊は大きな犬で、その後で真美が楽しそうに笑っていた。 > 「久しぶりね〜、元気だった!?」 > 驚くほど化粧がうまくなり、垢抜けた格好の真美が目の前に座っていた。真美は楽しそうに東京での生活を喋り、麻子はただウンウンと頷いている。リビングに通された麻子はそんな真美を眩しそうに見つめながら、自分も東京で就職すればと少し悔しく思っていた。 > 高校生の時の話や近況報告で話が弾み、知らないうちに時間が過ぎていった。二人がお喋りしている間、犬はおとなしくカーペットの上に寝そべっている。麻子が犬のことを聞くと、バーニーズ・マウンテン・ドッグという種類で、名前を考えるのが面倒だったのでバニーと呼んでいると教えてくれた。真美が家を出てしまってから、寂しくなった真美の両親が飼い始めたのだ。 > 「麻子、悪いんだけどお婆ちゃん迎えに病院まで行ってくる。1時間くらいで戻るから待っててくれる?」 > 真美の携帯が鳴って何か話をしたあと、すまなそうに麻子に言った。麻子は帰ろうかとも思ったが、そう言う暇もなく真美は足早に出ていってしまった。真美の両親は働きに行っているので、家の中には麻子一人きりだ。麻子は手持ちぶさたになり、近くにあったテレビのリモコンを手に取りスイッチを入れた。 > 麻子がボーっとテレビを見ていると、バニーが起きあがって近くに寄ってきた。けっこう大きな犬で、立ち上がると麻子の胸くらいまでありそうだ。人なつこい犬らしく、麻子の足に身体をすりつけたり匂いを嗅いだりしている。しばらくの間はしたいようにさせていたが、おもしろい番組がなかったこともあり、麻子は暇つぶしにバニーにちょっかいを出し始めた。 > 「お手っ!!。ほら、私の手の上に足を載せるんだよ。じゃあ、お座りは?」 > 芸を教え込もうとだんだん熱が入ってきたが、バニーは覚える素振りも見せずにクルクルした瞳を輝かせている。 > 「もうっ、全然ダメじゃない!!」 > いくら教えても覚えないバニーをあきらめ、麻子は再びソファーに座り直してテレビに目をやった。かといって面白い番組があるわけでもなく、TV画面には見たことのない俳優が主役のドラマが流れている。急に遊んでくれなくなった麻子をバニーはキョトンとした顔で見つめたあと、もっと遊んで欲しくていきなり麻子に飛びかかっていった。 >
麻子は思わず身を乗り出しそうになり、あわてて体をかがめて息をひそめた。バター犬というのは聞いたことがあったが、犬とセックスできるとは考えたこともなかったのだ。しかし、現実に目の前では交尾が行われ、その女性は悦びを表すように身体を震わせている。麻子は興奮で顔を真っ赤にしながら、視線は交尾している二匹に釘付けになっていた。
”ガサガサッ・・・”
不意に葦をかき分ける音が聞こえ、麻子は現実に引き戻された。あわてて地面に伏せて息をひそめていると、その音はだんだんと近づいてくる。もっと見ていたいと思いながら覗き見している後ろめたさもあり、麻子は後ろ髪を引かれる思いでその場を離れていった。
持っていた携帯電話をパタンと閉じ、麻子は出かける支度を始めた。真美が夏休みになって帰省しきて、遊びに来ないかと誘いの電話があったのだ。真美は高校時代に一番仲が良かったこともあり、麻子は久しぶりの再会を楽しみにして軽い足どりで家を後にした。
「きゃっ!!」
真美の家の呼び鈴を押して待っていると、玄関が開いたと同時に黒い塊が飛び出してきた。麻子は思わず声を上げて後ずさったが、その塊はうれしそうに尻尾を振って麻子にじゃれついてくる。落ち着いてよく見るとその塊は大きな犬で、その後で真美が楽しそうに笑っていた。
「久しぶりね〜、元気だった!?」
驚くほど化粧がうまくなり、垢抜けた格好の真美が目の前に座っていた。真美は楽しそうに東京での生活を喋り、麻子はただウンウンと頷いている。リビングに通された麻子はそんな真美を眩しそうに見つめながら、自分も東京で就職すればと少し悔しく思っていた。
高校生の時の話や近況報告で話が弾み、知らないうちに時間が過ぎていった。二人がお喋りしている間、犬はおとなしくカーペットの上に寝そべっている。麻子が犬のことを聞くと、バーニーズ・マウンテン・ドッグという種類で、名前を考えるのが面倒だったのでバニーと呼んでいると教えてくれた。真美が家を出てしまってから、寂しくなった真美の両親が飼い始めたのだ。
「麻子、悪いんだけどお婆ちゃん迎えに病院まで行ってくる。1時間くらいで戻るから待っててくれる?」
真美の携帯が鳴って何か話をしたあと、すまなそうに麻子に言った。麻子は帰ろうかとも思ったが、そう言う暇もなく真美は足早に出ていってしまった。真美の両親は働きに行っているので、家の中には麻子一人きりだ。麻子は手持ちぶさたになり、近くにあったテレビのリモコンを手に取りスイッチを入れた。
麻子がボーっとテレビを見ていると、バニーが起きあがって近くに寄ってきた。けっこう大きな犬で、立ち上がると麻子の胸くらいまでありそうだ。人なつこい犬らしく、麻子の足に身体をすりつけたり匂いを嗅いだりしている。しばらくの間はしたいようにさせていたが、おもしろい番組がなかったこともあり、麻子は暇つぶしにバニーにちょっかいを出し始めた。
「お手っ!!。ほら、私の手の上に足を載せるんだよ。じゃあ、お座りは?」
芸を教え込もうとだんだん熱が入ってきたが、バニーは覚える素振りも見せずにクルクルした瞳を輝かせている。
「もうっ、全然ダメじゃない!!」
いくら教えても覚えないバニーをあきらめ、麻子は再びソファーに座り直してテレビに目をやった。かといって面白い番組があるわけでもなく、TV画面には見たことのない俳優が主役のドラマが流れている。急に遊んでくれなくなった麻子をバニーはキョトンとした顔で見つめたあと、もっと遊んで欲しくていきなり麻子に飛びかかっていった。