雑談の広場:コメント投稿
[ 1169 ]
3-1
[ 名前:
zooskool
]
[ 日付:
2010年11月06日(土) 03時19分
]
3
いつものように、彩子は午前中でほとんどの家事を終え、ささやかな一人だけの昼食を摂った後の物憂げな昼下がりを過ごしていた。
田宮にジョンのことを相談してからは、言われたとおりに食事の順番を変えてみたりはしたものの、これといって効果があるようには思えなかった。相変わらず、散歩の度に彩子はヘトヘトになるまで走り回されている。
ただ、彩子自身には変化が起こり始めていた。
気が付くとジョンの股間を見つめていることが多くなっていた。慌てて視線を逸らし、その度に彩子はジョンに見透かされているような感じを受けるのだった。
あゆみを身篭ったときから望月夫妻はセックスレスになった。
彩子はあゆみが大きくなり、ある程度手を掛けなくても済むようになったこともあって、第二子を視野に入れて拓雄をベッドに誘ったことがあった。しかし、拓雄はそんな彩子の誘いを無下に断り、その直後に拓雄の単身赴任が決まったのだった。
女としての悦びを彩子は捨てたわけではない。ときおり自らを慰め、その度に虚しさを感じていた。
鏡で見る豊満な肢体には自信があった。ただ、夫が閨《ねや》の誘いを断ったことに、自分に女としての魅力がなくなってしまったのではないかという不安を感じ、彩子の自信は深く傷付けられていた。
(拓雄さんはもう私のことを女として見てくれないのかしら)
近所の奥さんが急にめかし込むようになり、平日の昼間に出掛けているのを見て、あれはきっと出会い系サイトかなにかで見つけた不倫相手に逢いに行くのではないかと彩子は思ったことがある。
(私だって……ううん、ダメよ。浮気は絶対ダメ)
不倫、浮気。彩子はその言葉に、中学生の彩子に冷たく当たり、夫と娘を置き去りにして出ていった母親のことをいつも思い出す。そして、自分は絶対に母親のようにはならないと心に誓うのだった。だが、近所の奥さんが自由気ままに女を謳歌《おうか》しているのだと思うと、なぜか彩子は歯痒い思いに駆られるのだった。
(女として見てくれているのがジョンだけだなんて……女ではなく牝としてかしら)
田宮の言った『発情した牝犬』という言葉が彩子の頭の中にこびり付いていた。
ジョンの股間を見つめていると気付く度に、あの逞しいペニスを思い浮かべる度に、自分は発情した牝犬のように牡犬を、ジョンを求めているのではないかと自問し、その度に彩子は否定した。
(そうよ。ジョンになんて……そんなことあるわけ……)
彩子はリビングのソファに座り、何とはなしに見続けているメロドラマで退屈な昼下がりをやり過ごしていた。テレビの画面では、昔清純派アイドルだった女優が、同じくアイドルだった俳優と白いシーツの下でなまめかしく躰を絡み合わせている。
(あんな風に拓雄さんとしたのが遠い昔のようだわ……)
彩子の膝が自然と開き、右手がこげ茶色の巻きスカートの裾を割り拡げ、ストッキングを履いていない白磁のような太腿をあらわにした。左手が乳色のセーターの上からブラジャーに包まれた乳房を柔らかく刺激する。昼下がりのリビングに彩子の押し殺された喘ぎ声がしめやかに響き始めた。
リビングのすぐ外では暖かな日差しの中で微睡んでいたジョンがピクリと耳をそばだてた。すっくと身を起こし、レースのカーテンの引かれたガラス戸越しに、リビングの中を見据える。周囲の臭いを嗅ぎ、嗅ぎ覚えのある匂いを嗅ぎ当てたジョンが、あたりをうろうろとし始める。ジョンのペニスは毛皮の鞘から顔を出し、血管の浮いた赤紫色の表面をぬめり光らせていた。
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> 3 > > いつものように、彩子は午前中でほとんどの家事を終え、ささやかな一人だけの昼食を摂った後の物憂げな昼下がりを過ごしていた。 > 田宮にジョンのことを相談してからは、言われたとおりに食事の順番を変えてみたりはしたものの、これといって効果があるようには思えなかった。相変わらず、散歩の度に彩子はヘトヘトになるまで走り回されている。 > ただ、彩子自身には変化が起こり始めていた。 > 気が付くとジョンの股間を見つめていることが多くなっていた。慌てて視線を逸らし、その度に彩子はジョンに見透かされているような感じを受けるのだった。 > > あゆみを身篭ったときから望月夫妻はセックスレスになった。 > 彩子はあゆみが大きくなり、ある程度手を掛けなくても済むようになったこともあって、第二子を視野に入れて拓雄をベッドに誘ったことがあった。しかし、拓雄はそんな彩子の誘いを無下に断り、その直後に拓雄の単身赴任が決まったのだった。 > 女としての悦びを彩子は捨てたわけではない。ときおり自らを慰め、その度に虚しさを感じていた。 > 鏡で見る豊満な肢体には自信があった。ただ、夫が閨《ねや》の誘いを断ったことに、自分に女としての魅力がなくなってしまったのではないかという不安を感じ、彩子の自信は深く傷付けられていた。 > (拓雄さんはもう私のことを女として見てくれないのかしら) > 近所の奥さんが急にめかし込むようになり、平日の昼間に出掛けているのを見て、あれはきっと出会い系サイトかなにかで見つけた不倫相手に逢いに行くのではないかと彩子は思ったことがある。 > (私だって……ううん、ダメよ。浮気は絶対ダメ) > 不倫、浮気。彩子はその言葉に、中学生の彩子に冷たく当たり、夫と娘を置き去りにして出ていった母親のことをいつも思い出す。そして、自分は絶対に母親のようにはならないと心に誓うのだった。だが、近所の奥さんが自由気ままに女を謳歌《おうか》しているのだと思うと、なぜか彩子は歯痒い思いに駆られるのだった。 > (女として見てくれているのがジョンだけだなんて……女ではなく牝としてかしら) > 田宮の言った『発情した牝犬』という言葉が彩子の頭の中にこびり付いていた。 > ジョンの股間を見つめていると気付く度に、あの逞しいペニスを思い浮かべる度に、自分は発情した牝犬のように牡犬を、ジョンを求めているのではないかと自問し、その度に彩子は否定した。 > (そうよ。ジョンになんて……そんなことあるわけ……) > 彩子はリビングのソファに座り、何とはなしに見続けているメロドラマで退屈な昼下がりをやり過ごしていた。テレビの画面では、昔清純派アイドルだった女優が、同じくアイドルだった俳優と白いシーツの下でなまめかしく躰を絡み合わせている。 > (あんな風に拓雄さんとしたのが遠い昔のようだわ……) > 彩子の膝が自然と開き、右手がこげ茶色の巻きスカートの裾を割り拡げ、ストッキングを履いていない白磁のような太腿をあらわにした。左手が乳色のセーターの上からブラジャーに包まれた乳房を柔らかく刺激する。昼下がりのリビングに彩子の押し殺された喘ぎ声がしめやかに響き始めた。 > > リビングのすぐ外では暖かな日差しの中で微睡んでいたジョンがピクリと耳をそばだてた。すっくと身を起こし、レースのカーテンの引かれたガラス戸越しに、リビングの中を見据える。周囲の臭いを嗅ぎ、嗅ぎ覚えのある匂いを嗅ぎ当てたジョンが、あたりをうろうろとし始める。ジョンのペニスは毛皮の鞘から顔を出し、血管の浮いた赤紫色の表面をぬめり光らせていた。 > >
いつものように、彩子は午前中でほとんどの家事を終え、ささやかな一人だけの昼食を摂った後の物憂げな昼下がりを過ごしていた。
田宮にジョンのことを相談してからは、言われたとおりに食事の順番を変えてみたりはしたものの、これといって効果があるようには思えなかった。相変わらず、散歩の度に彩子はヘトヘトになるまで走り回されている。
ただ、彩子自身には変化が起こり始めていた。
気が付くとジョンの股間を見つめていることが多くなっていた。慌てて視線を逸らし、その度に彩子はジョンに見透かされているような感じを受けるのだった。
あゆみを身篭ったときから望月夫妻はセックスレスになった。
彩子はあゆみが大きくなり、ある程度手を掛けなくても済むようになったこともあって、第二子を視野に入れて拓雄をベッドに誘ったことがあった。しかし、拓雄はそんな彩子の誘いを無下に断り、その直後に拓雄の単身赴任が決まったのだった。
女としての悦びを彩子は捨てたわけではない。ときおり自らを慰め、その度に虚しさを感じていた。
鏡で見る豊満な肢体には自信があった。ただ、夫が閨《ねや》の誘いを断ったことに、自分に女としての魅力がなくなってしまったのではないかという不安を感じ、彩子の自信は深く傷付けられていた。
(拓雄さんはもう私のことを女として見てくれないのかしら)
近所の奥さんが急にめかし込むようになり、平日の昼間に出掛けているのを見て、あれはきっと出会い系サイトかなにかで見つけた不倫相手に逢いに行くのではないかと彩子は思ったことがある。
(私だって……ううん、ダメよ。浮気は絶対ダメ)
不倫、浮気。彩子はその言葉に、中学生の彩子に冷たく当たり、夫と娘を置き去りにして出ていった母親のことをいつも思い出す。そして、自分は絶対に母親のようにはならないと心に誓うのだった。だが、近所の奥さんが自由気ままに女を謳歌《おうか》しているのだと思うと、なぜか彩子は歯痒い思いに駆られるのだった。
(女として見てくれているのがジョンだけだなんて……女ではなく牝としてかしら)
田宮の言った『発情した牝犬』という言葉が彩子の頭の中にこびり付いていた。
ジョンの股間を見つめていると気付く度に、あの逞しいペニスを思い浮かべる度に、自分は発情した牝犬のように牡犬を、ジョンを求めているのではないかと自問し、その度に彩子は否定した。
(そうよ。ジョンになんて……そんなことあるわけ……)
彩子はリビングのソファに座り、何とはなしに見続けているメロドラマで退屈な昼下がりをやり過ごしていた。テレビの画面では、昔清純派アイドルだった女優が、同じくアイドルだった俳優と白いシーツの下でなまめかしく躰を絡み合わせている。
(あんな風に拓雄さんとしたのが遠い昔のようだわ……)
彩子の膝が自然と開き、右手がこげ茶色の巻きスカートの裾を割り拡げ、ストッキングを履いていない白磁のような太腿をあらわにした。左手が乳色のセーターの上からブラジャーに包まれた乳房を柔らかく刺激する。昼下がりのリビングに彩子の押し殺された喘ぎ声がしめやかに響き始めた。
リビングのすぐ外では暖かな日差しの中で微睡んでいたジョンがピクリと耳をそばだてた。すっくと身を起こし、レースのカーテンの引かれたガラス戸越しに、リビングの中を見据える。周囲の臭いを嗅ぎ、嗅ぎ覚えのある匂いを嗅ぎ当てたジョンが、あたりをうろうろとし始める。ジョンのペニスは毛皮の鞘から顔を出し、血管の浮いた赤紫色の表面をぬめり光らせていた。